ファッションコーディネイトサイト「#CBK」などを運営するニューロープは4月13日、ファッションを自動で解析する人工知能「ファッションおじさん」をリリースした。
「写真!一枚でいいから!」「写真ほしいなあ、誰かくれないかなあ、、」
同社が1年半かけて開発した。LINEで友達申請をすると無料で利用できる。ファッションスナップを投稿すると、写真を解析。身に着けているアイテムの類似商品や着こなし術を#CBKの中から紹介してくれる、というものだ。類似アイテムのブランド数は500にものぼるという。
また、写真を投稿しないと、
「写真!一枚でいいから!」
「おじさん写真ほしいなあ、誰かくれないかなあ」
「ほら、おじさんとの仲だし写真見せてよ、ねえねえ」
「おじさん、写真をもらわないと死んじゃう病気なんだ」
とせがみ続ける機能までついている。同AIは約100万枚のファッションスナップデータをもとに学習してきたという。サービスをリリースした現在も学習を続けている。
このファッションおじさんがツイッターやはてなブックマークで話題に。「センスないので、ちょっと使いたい」と言う人がいる一方で、
「自撮り写真を要求するオッさんとかキモすぎだろ」
と言う人もいる。
「不器用なおじさんがファッション分析した方がユーザーの心を打つ」
実際に筆者もファッションおじさんを使ってみた。LINEで友達申請すると、次のようなメッセージが送られてきた。
「友だち申請ありがとう。君と友達になれておじさん嬉しいよ。まず君のファッションスナップをおじさんに見せてくれないかな? おじさん君のファッションスナップが見たいなあ」
正直怖い。人工知能が相手のはずなのに、どことなく生々しい。写真を撮って、おじさんに送りつけると、即座に
「よし来た!おじさん頑張るからここを開いて待ってて!」
と送られたURLを開くと別ページに飛ばされる。そこで目に入るのが、数秒ごとにランダム表示されるおじさんのメッセージ。
「実はおじさんにはものすごくクールな裏の顔があるんだ。君には見つけられるかな?まあ普段からクールだけどな」
「人工知能は怖くない。アートやスポーツが生む感動は紀元前から変わっていないじゃないか」
スクロールすると、投稿した写真からコーディネートが「分析」されていた。
「トップス:ブラウス 確度79.12% おじさんの所感『たぶんね・・・!』
ボトムス:スキニー 確度97.91% おじさんの所感『間違いない!』」
と、今日の筆者の服装が的確に分析されていた。それだけでなく「#CBK」からブラウスやスキニーを使ったお手本コーディネートをおすすめされた。日々の着回しに困ったときや、新しくアイテムを買い足したいときにも使えるのではないだろうか。
しかし、なぜファッション「おじさん」なのだろうか。キャリコネニュースの取材に、同社の酒井聡代表は「カリスマ的なキャラクターが解析しても驚きが大きくなりにくいと考えました」と語る。
「不器用なおじさんが流行のファッションに敏感でいようとする姿は、ユーザーの心を打つだろうと考えています」
実はおじさん以外の選択肢もあったようだが「メンバー一同愛着が湧いてしまったという側面も正直あります」とコメントしている。リリース2日で500人以上が登録したといい、なかなかの人気ぶりのようだ。