第2戦アルゼンチンGPで初のポイントを獲得したことで、KTMは新しいMotoGPプロジェクトに“見通しがつきはじめた”とポル・エスパルガロは考えている。
KTMは初参戦となる2017年MotoGPシーズンでポイントを獲得するのはかなり困難だろうと認識していたが、テルマス・デ・リオ・オンドでのレースで転倒が続出したおかげもあり、KTMライダーのエスパルガロが14位、チームメイトのブラッドリー・スミスは15位でフィニッシュ。ふたりはKTMに初のポイントをもたらした。
テストを行ったことのないサーキットで初めてのレースに参戦したKTMのふたりは、ウエットコンディションの中、エスパルガロが18番手とスミスが19番手で予選を通過。レースでは、エスパルガロはフィニッシュラインまでずっとマークVDSのティト・ラバットと、アビンティアレーシングのエクトル・バルベラと競い合っていた。
「彼らとチーム全体にとって一番重要な事は、歴史上初めてKTMがMotoGPでポイントを獲得したということだね」とエスパルガロは述べた。
「でもその反面、僕はもう少しやれるチャンスがあったと思う」
「僕が争っていたバルベラとティトふたりをオーバーテイクするのにストレートでのスピードが足りていなかった」
「もっと速いと感じていたし実際僕たちは速かったから残念だよ」
「レース終盤で彼らの前に出られたかもしれないけど、それは不可能だった」
「まだ弱点がある。(前にいた)彼らを祝福するよ。いい仕事をしたね」
「僕たちは前進しているし、まだ遠いことは確かだけど見通しがつきはじめたよ」
エスパルガロはレースのファステストラップで19番手を記録、優勝したヤマハのマーベリック・ビニャーレスの記録したトップタイムからはそれぞれ1秒318の遅れだった。
KTM勢はカタールでアプリリアのルーキー、サム・ロウズを下したが、開幕戦ではチームメイトだけを相手に競い合った。チームマネージャーのマイク・レイトナーは実際アルゼンチンで他のバイクと争うことがRC16の開発の助けとなると語った。
「正しいことをしていれば、他のメーカーやライダーと戦える興味深いレースが増えるだろう」とレイトナー。
「今回ポルが初めて直接他チームのライダーと戦ったのは非常に素晴らしいことだった」
「彼はバイクの長所と短所をより良くわかるようにもなったし、ラップタイムは納得できるものだった。ここは我々にとって未知のサーキットであり、現実的にならなければならない」
「今後我々が向かう多くのサーキットは未知の場所だ。前向きな気持ちを持って学び向上するよう努力することしかできない」
「来年これらの場所に戻ってくる時には、我々のパッケージは1段階上のレベルに到達しているだろう」