2017年04月14日 16:03 弁護士ドットコム
千葉県我孫子市で、ベトナム国籍のレェ・ティ・ニャット・リンさん(9)の遺体が見つかった事件で、リンさんの自宅近くに住む渋谷恭正容疑者(46)が4月14日、死体遺棄容疑で千葉県警に逮捕された。渋谷容疑者は、リンさんが通っていた松戸市立六実(むつみ)第二小学校の「保護者会」会長だったことから、ネット上で衝撃が走っている。
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また、今回の逮捕に関する報道の中で、テレビ朝日や日本テレビが「PTA会長」、NHKやフジテレビは「保護者会会長」として報じている。こうした状況から、ネット上では「PTA会長と保護者会会長は違うのか?」「マスコミが『PTA』を『保護者会』と呼ぶようになったのは、どこの圧力か」といった声もあがった。はたして、PTAと保護者会は、別の組織なのだろうか。
そもそも、「PTA」とは、「Parent-Teacher Association」の略で、保護者と教員の両方で構成される任意団体だ。文部科学省・社会教育課によると、児童の健全な育成を目的に設立されているが、各学校にかならずしも設置しなければいけないわけではなく、PTAがない学校もあるという。
一方で、保護者会は一般に、保護者だけで構成されている団体だが、目的や活動内容はほとんどPTAと同じで、「(双方に)厳密な区別はない」(文科省・社会教育課担当者)。各学校の実情や設立経緯に合わせた名称で呼ばれており、中にはごちゃまぜで呼ばれているケースがあるそうだ。
では、渋谷容疑者がつとめているのは「PTA会長」なのか、それとも「保護者会会長」なのか。
松戸市立六実第二小学校によると、渋谷容疑者は保護者会「二小会」で会長をつとめている(2016年度、2017年度)。同校の担当者は「PTAとほとんど同じ活動をしているが、PTAの場合、全国協議会に人を出すなど、保護者の負担が大きいことから、保護者会として運営されている」と説明した。なお「二小会」には、同校の教頭が、教員代表として入っているという。
(弁護士ドットコムニュース)