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D’station Racing スーパーGT第1戦岡山 レースレポート

2017年04月13日 14:12  AUTOSPORT web

AUTOSPORT web

D'station Porsche
D'station Racing
Race Report

AUTOBACS SUPER GT SERIES Round.1 Okayama
April 8-9 2017

 2017年、新たにSUPER GT300クラスに挑戦するD'station Racingの“初陣”がいよいよやってきた。4月8~9日、岡山国際サーキットで迎えた開幕戦に、D'station Racingは装いも新たに、ホワイトとグリーン、ブラックに彩られたD'station Porscheを持ち込んだ。事前の公式テストでの感触は非常に良く、チームは開幕ダッシュを決めるべく4月8日(土)の公式練習に臨んだ。

 迎えた午前9時からの1時間45分の走行は、藤井誠暢が感触を確かめるべくコースイン。この日は前夜からの雨が残り、ウエットコンディションでスタート。徐々に乾いていく状況だったが、藤井は乗りはじめから違和感を覚える。公式テストでの好感触から一転、タイヤのグリップが不足しているのだ。

「テストとはコンディションがまったく違っていたのが要因です。まわりも同じ条件ではありますが、あまりにかけ離れていた」と武田敏明監督も頭を抱えてしまう状況。迎えた午後2時45分からの公式予選Q1でも、藤井が果敢なアタックをみせるが、やはりコンディションに対応しきれず、19番手と伸び悩んでしまう。14台が進出できる予選Q2への進出はならず、予想外の下位グリッドからのレースを強いられることになってしまった。

 明けた4月9日(日)は朝こそ曇天だったものの、次第に晴れ間も広がってきた。公式テストに近いコンディションだ。午後1時09分からのウォームアップ走行で、D'station Porscheは息を吹き返した。たしかな手ごたえを得て迎えた決勝レースでは、藤井がスタートドライバーを務めたD'station Porscheは快進撃をみせはじめる。5周目には一気にふたつポジションを上げると、6周目にはさらに1台と、20周目には13番手にまで浮上した。D'station Porscheはもともとレースペースに絶対の自信をもっており、それが発揮されたかたちだ。

 藤井は他車のピットインにともない4番手までポジションを上げたところで、ポルシェファクトリードライバーのスヴェン・ミューラーに交代する。ミューラーにとっては初めてのSUPER GTでのレースだが、SUPER GT特有とも言えるタイヤのウォームアップにやや苦戦。ここで2台ほどにかわされてしまうが、その後ペースを取り戻したミューラーは、4番手を争う集団をキャッチアップ。#51 RC Fの背後で前を追った。

 しかし、競争が激しいGT300クラス、そしてタイトな岡山ではオーバーテイクは思うようにいかない。最後は9位という順位でチェッカーを受け、2ポイントを獲得した。19番手という予選順位を考えれば上々のレースだったが、D'station Racingにとって目指す場所はもっと前。次戦富士ではさらなる上位争いを展開するべく、準備を整えていく。

Tomonobu Fujii Driver
後方からのスタートになってしまいましたが、序盤にかなり多くの台数を抜くことができて、ポジションを上げることができました。自分のスティントのなかではベストを尽くすことができて、10台くらいをかわすことができました。ピットインもうまくいき、表彰台もうかがえるチャンスはあったと思います。今回どこが良くなかったのかをしっかりと反省して、次戦に臨みたいと思います。富士はポルシェにも合っていると思うので、表彰台争いに加わりたいですね。

Sven Müller Driver
いいレースだったと思うよ。SUPER GTはドライバーもクルマも非常にハイレベルなレースで、そのなかで予選19番手から9番手まで順位を上げることができたのは良かった。僕たちはハードに戦ったし、9位はあの状況ではベストリザルトだろう。気温とコンディションにタイヤを合わせられなかったのが苦しかったね。でも、次戦からは性能調整も僕たちに有利なものになるはずだし、ポルシェの強さがみせられるはずだ。次のレースをすごく楽しみにしているよ。

Satoshi Hoshino Team Principal
結果としては9位入賞。表彰台を獲得できなかったのは残念な部分はありますが、個人的にはD'station RacingとしてのSUPER GT初参戦のレースで、完走することができたのは本当に良かったと思っています。『参戦して良かったな』と実感することができました。もちろん優勝、表彰台という結果を残せればいちばんで、嬉しいのですが、完走することができたのが何より。そう簡単に勝つことができたらつまらないですからね。楽しみは後にとっておきます(笑)。

Toshiaki Takeda Team Director
予選日からのグリップ不足から、本来のパフォーマンスに戻ったのはウォームアップ走行の時点で確認することができました。予選順位が後方だったので、一台ずつ抜いていくのに時間がかかってしまった部分があります。やはり予選で前にいかないと苦しいレースになりますね。ポルシェの強みを発揮できてポイントを獲得することができたので、シーズンを考えると最低限のことはできたと思います。でも反省することも多く、オーナーにいい誕生日プレゼントができなかったのが悔しいところです。

Porsche Carrera Cup Japan
SUPER GTと併催されたポルシェ カレラカップ ジャパンでは、星野敏駆るD'station Porscheが第1戦・第2戦とも4位入賞。開幕連続入賞を果たした。

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