ホルヘ・ロレンソはドゥカティ・チームでの厳しい状況の中、アルゼンチンGPの1周目でリタイアしたことは“受け入れがたい”と認めた。
ロレンソはドゥカティでのデビュー戦となるカタールGPを11位と下位で終えた。第2戦アルゼンチンGPは16番手からスタートしたが、スズキのアンドレア・イアンノーネの後輪に接触して転倒。第1コーナーまでしかたどり着くことができなかった。
ロレンソは第1コーナーに向かって走行中いくつか順位を上げ、アウト側からイン側に向かったが、同時に視界に入っていなかったイアンノーネも先頭に向かっているところだった。
サーキット外でロレンソがコメントしたことによれば、ロリス・バズを巻き込まないことだけが唯一良かったことだったという。そして彼はドゥカティのデスモセディチGPを学び続けることに注力していくと語った。
「ひどい転倒だった」とロレンソはレース後、次のように振り返った。
「ずんぶん昔、たしか2009年のオーストラリアGPで最初のコーナーまで行けなかったことがある。とても残念だ」
「週末中に改善できた点を維持するために、今まで以上に距離と周回を稼ぐ必要があった。バイクのポジションを変え、リヤブレーキを多く使って停止するようにしたところだった」
「ウォームアップではすごくいい感じだったし、いいスタートを切ることができ、初めのコーナーでインに行くことにした。そこにたくさんバイクがいて、どういう訳だかイアンノーネの後輪に出くわした」
「ほんの少し彼に接触しただけなんだけど、バイクは反対側に行ってしまい転倒した。本当に残念だよ」
「悪い時期だ。(アメリカGPの前に)またバイクに乗るのに10日か12日ぐらいある。今すぐにでも(オースティンへ向け)出発したい」
「受け入れがたいけど少なくとも僕は怪我をしていない。僕たちはこの先、より競争力を高めるのにとりわけいい方法を見つけたんだ」
ロレンソはポイントランキングで18位、出場中の8人のドゥカティ勢の中では最下位でアルゼンチンを去ることとなる。
この結果はシーズン初めの2戦を終えた時点で16位だった2014年をも下回っている。カタールGPでは1周目で転倒し、アメリカGPでは蚊に気を取られてジャンプスタートをしてしまい10位に終わった年だ。
2014年シーズンを除き、ロレンソのチャンピオンシップ平均順位は、ヤマハで2シーズンを終えた時点では5回の優勝を含めて2位だった。
「カタールはかなりひどかったよ。たくさんの転倒があったから幸運にも11位で終われたんだ」とロレンソ。
「そして(アルゼンチンでは)僕のレースは無かったに等しい。オースティンで僕たちのチャンピシップを始めるよ」