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TEAM IMPUL スーパーGT第1戦岡山 レースレポート

2017年04月12日 14:32  AUTOSPORT web

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2017スーパーGT第1戦岡山 カルソニック IMPUL GT-R
CALSONIC TEAM IMPUL Race Report
AUTOBACS SUPER GT Round1 OKAYAMA GT 300km RACE

No.12 カルソニック IMPUL GT-R
安田裕信/ヤン・マーデンボロー

苦戦を強いられるも8位でポイント獲得

 早いもので、TEAM IMPULの2017年シーズンも岡山国際サーキットでのSUPER GT第1戦にて火蓋が切って落とされました。今季のSUPER GTでは2014年以来の新型車両の導入、ドライバーも安田裕信とGT300クラスからステップアップしたルーキーのヤン・マーデンボロ―(イギリス・ウェールズ)の新コンビとなりました。

 大きなトピックスがあった今季の初戦。日産陣営としてはオフシーズンテストでは苦戦してしまいましたが、各パートナー様とともに総合力で開幕戦に臨みました。

4/8(土) 公式予選
天候:くもり
コース:ドライ
気温/路面温度:Q1開始時19℃/21℃、Q2開始時20℃/22℃、Q2終了時19℃/21℃
観客動員数:9700人

 天気予報では、傘マークとなっていた岡山県美作市。予報通り、細かい雨が落ちてきたりと、不安定な天候となりました。予選日は朝からフリー走行やサーキットサファリが行われ、さらにはピットウォーク前に開幕戦ならではの、全参戦ドライバーによる集合写真撮影等が行われました。

 予選は15:05よりGT500クラスのQ1がスタート予定でしたが、GT300クラスのQ1で赤旗中断があった影響で、10分ディレイで始まりました。新生カルソニック IMPUL GT-RのQ1アタックドライバーは安田裕信。15分間で行われました。初戦ということで、ハンディウエイト等が一切ないノーハンデのガチンコ戦。まさしく、最速のマシンとドライバーを決する予選となりました。

 安田は前半をピット内でステイ。他車の様子を見つつ、後半コースインしていきます。岡山国際サーキットは、コース幅が狭くコース全長も短いためコース内渋滞が起きることが多く、アタックラップでこの状況に陥ってしまった安田は満足にタイム更新ならず、1'19.315で13位に終わりました。残念ながら、それ以上に日産GT-Rにはライバルメーカーと車体パフォーマンスの差があり、4台すべてがQ1脱落という非常に苦しい結果となりました。

4/9(日)決勝レース
天候:くもり
コース:ドライ
気温/路面温度:19℃/25℃→17℃/19℃
決勝レース距離:3.703km×82laps=303.646km
観客動員数:17,300人

 決勝日は、今季より朝のフリー走行が廃止され、メインスタンド裏でドライバートークショー、また決勝レースのスタート進行前にはオールドライバー・アピアランス(全参戦ドライバー紹介)等のオープニングセレモニーを行うなど新しい試みを導入したGTアソシエイション。賑々しい雰囲気の中、決勝レースが始まりました。

 決勝レースは14時34分にスタート。TEAM IMPULのスタートドライバーはヤン・マーデンボロ―。SUPER GTでは恒例となりました警察の白バイによるパレードラップ、今回は岡山県警の白バイ2台による先導から始まりました。この時グリッドからNo.17 KEIHIN NSX-GT(小暮卓史選手)がスタート出来なかった影響で、パレードラップ後のフォーメーションラップを2周周回することに。

 しかし、結局No.17 NSXはストップしてしまい、さらにはPPスタートのNo.8 ARTA NSX-GT(野尻智紀選手)もスローダウンする波乱。レースは赤旗が提示され、スタートディレイとなってしまいました。ホームストレート上でGT500とGT300のクラス毎に整列し、セーフティーカー先導の下、レースのスタートを切ることになりました。

 この整列する際になんと、ヤンの目の前のNo.64 Epson Modulo NSX-GT(ベルトラン・バゲット選手)もがストップ。レースをスタートせずして10位と、3つポジションを上げることになりました。No.64 NSXの回収作業等を終え、レースはようやく周回開始。3周目にSCカーがピットインし、ようやく戦いの幕が開けました。

 6周目、GT300クラスのマシンがクラッシュし、この車両回収のためセーフティーカーが導入。この時No.100 RAYBRIG NSX-GT(山本尚貴選手)がスロー走行となり9位に順位を上げます。散乱したパーツ回収に時間を要し、11周目にようやくレースが再開されます。

 1つ前の8位を走行していたNo.24 フォーラムエンジニアリングADVAN GT-R(ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ選手)と、GT300クラスのマシンとの交錯がある中で接近戦を繰り広げます。

 レース全体の1/3を経過した28周目のホームストレートでテールtoノーズに持ち込むことに成功。1コーナーでオーバーテイクし、8位へ浮上します。

 ヤンは昨年までTEAM IMPULに在籍し好結果をもたらしたオリベイラ選手を攻略したことで、タイヤブランドなどさまざまな要素の違いはあるものの、ルーキーらしかぬ物怖じしない走りを披露し、オリベイラ選手に負けない一流ドライバーであることを証明してみせます。

 続く32周目には、No.16 MOTUL MUGEN NSX-GT(武藤英紀選手)をGT300クラスのマシンをうまく利用しながら、バックストレートでオーバーテイク。苦しいながらも着実に7位まで順位を上げていきます。39周目にピットイン。安田裕信に交代し、ピットアウト。

 しかし、ピット作業を終えてコースへと戻ると、直後を走っていたNo.23 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生選手)に逆転され8位に。安田も我慢強く前を追い続けますが、6位より前のLEXUS LC500陣営の牙城をなかなか崩せず、差を拡げられてしまいます。

 53周目、GT300クラスのマシンが大クラッシュを喫したことで、スタートディレイ時のSCランを含めると、3度目のセーフティーカー導入。築かれたギャップはリセットされ、61周目にリスタートしました。しっかり付いていきたいところでしたが、やはりLC500とはペースの差は歴然。

 苦しい後半戦となりましたが、安田はしっかり走り抜き8位でフィニッシュ。3ポイントを獲得しました。

 今後、日産自動車様、ニッサン・モータースポーツ・インターナショナル様、ブリヂストン様をはじめとする各パートナー様とより連携を深め、改善を進めていきます。挽回できるようチーム一同準備をし、次戦の第2戦富士スピードウェイに臨みます。今シーズンも、TEAM IMPULへのご声援よろしくお願いします。

カルソニックIMPUL GT-R 2017年シーズン ここまでの戦績
第1戦岡山 予選13位 決勝8位
ドライバーズランキング8位 / チームランキング8位

Race & Event Information
●モータースポーツジャパンフェスティバル・イン
お台場 4/15(土)~16(日)
●全日本スーパーフォーミュラ選手権 第1戦
4/22(土)~23(日) 鈴鹿サーキット
●SUPER GT 第2戦
5/3(水)~4(木) 富士スピードウェイ

ドライバーからのコメント
安田 裕信 Hironobu Yasuda
 決勝レースは、苦しいなか、ポイントを獲ることができました。次のレースでは少しでも。上位に行けるように頑張ります。

ヤン・マーデンボロー Jann Mardenborough
 いくつかポジションを上げることが出来、楽しいスティントでした。現状自分にできることをしっかり発揮できたかと思います。皆さん、次戦も応援よろしくお願いします。

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