2017年04月12日 06:02 リアルサウンド
女優・吉岡里帆が大ブレイク中だ。1月期のドラマ『カルテット』で、松たか子や満島ひかりといった名女優を相手に、底意地の悪い女性・来杉有朱役を好演して高い評価を受けた吉岡は、現在、『ゼクシィ』『綾鷹 にごりほのか』『ZOZOTOWN』『UR賃貸住宅』『実況パワフルプロ野球』など数々のCMで引っ張りだこ状態。さらにバラエティ番組や雑誌グラビアでも人気を博すなど、その勢いはとどまることを知らない。7月期のTBSドラマ『ごめん、愛してる』では、連続ドラマで初のヒロイン役を射止めている。
グラビアモデル時代から熱視線を注ぎ続けてきたと述懐するライターの本 手氏は、吉岡がブレイクした背景を感慨深げに語る。
「吉岡は京都出身で、まさしく“京美人”と呼ぶにふさわしい、みやびさとしたたかさを兼ね揃えた女性です。一見すると清楚なお姉さんといった佇まいですが、その背景には凛とした心の強さがある。バラエティ番組に出ても、物怖じせずに自分の面白さをアピールできるし、しかも周りの空気も読めて、相手の話を聞き出すのも上手なんです。懐に入っていくのが上手いというか。ラジオ番組などを聞いていると、彼女の勘の良さみたいなところがすごくわかりますね。
そのうえ、仕事に対してすごく真面目で、プロフェッショナルな姿勢も備えています。彼女自身、決してデビューが早かったわけではなく、名前を知られるきっかけとなったのは『週刊プレイボーイ』のグラビアでしたが、そうした経験を積んだことで、プロ意識が育まれてきたのではないでしょうか。加えて、蓮佛美沙子や松岡茉優などにも通じる“塩顔”で、いま人気の顔立ちです。ブレイクするのは必然だったと言って良いでしょう」
一方、NHK連続テレビ小説『あさが来た』で丸メガネ姿が印象的だった“のぶちゃん”役の吉岡に関心を抱き、ネットで調べたらセクシーなグラビア画像がヒットして「思わず前のめった」というライターの麦倉正樹氏は、幅広い作品で引っ張りだこの理由を晴れやかに語る。
参考:『あさが来た』丸メガネの「のぶちゃん」役で注目! 吉岡里帆の骨太な“女優魂”
「『あさが来た』で注目を集めて、『ゆとりですがなにか』(日本テレビ)に出演が決まった頃のタイミングで、彼女にインタビューをしたことがあるのですが、まず感じたのは非常にカメラ慣れしているということ。お父さんがカメラマンなので、被写体となる素養が自然と育まれていたのかもしれません。初めての水着グラビアの際は大泣きしたそうですが、写真を見ると大胆さを内に秘めていたことが見て取れます。
その大胆さが、良い意味で演技にも活かされているのでは。自然にしていると大人しそうな女性だけれど、役を与えられると弾けることができるというか。たとえばCMを見ると、『ゼクシィ』、『ZOZOTOWN』、『UR賃貸住宅』、出演作によってまったく異なる表情を見せています。フィルモグラフィを見ても、いい意味で役柄に一貫性がありません。ひとつのイメージに捉われていなくて、その振り幅と意外性があるからこそ、多くのクリエイターは彼女を起用したがるし、視聴者も楽しんで見ることができるのだと思います。次になにをするのかわからない、だけど必ず期待以上のなにかを見せてくれる。『カルテット』の来杉有朱役で視聴者を振り回したように、今後も予想を超えた活躍を見せてくれるのではないでしょうか」
女優・吉岡里帆に惚れ込む人々は、さらに増加の一途をたどりそうだ。
(松下博夫)