北米で人気を集めるGRCレッドブル・グローバル・ラリークロス選手権に参戦するホンダは、4月6日に2017年シーズンに向けての参戦体制を発表。引き続き、強豪チームのオルスバーグMSEのオペレートで挑み、マシンを3台体制に拡充するとアナウンスした。
2017年シーズン向けのホンダ・ワークスのGRCドライバー3名は、北米ホンダの広報担当アシスタント・バイス・プレジデント、セージ・マリーによって、ロサンゼルスで開催された大人気ゲーム『Project CARS2(プロジェクト・カーズ2)』のラリークロス・プレビュー・イベントの会場で発表された。
ホンダ・パフォーマンス・デべロップメント(HPD)が開発を手がけたホンダ・シビック・タイプRクーペ・スーパーカーのステアリングを握るのは、今季もエースを務めるセバスチャン・エリクソンと、元GRCライト王者で新加入のオリバー・エリクソン、そして2016年最終戦LAからデビューを果たしたミシェル・デヨングの3名だ。
デヨングは、この人気ドライビング・シミュレーター『プロジェクト・カーズ2』のゲームテスターのひとりとして開発にも携わっており、12KとVR(バーチャルリアリティ)にも対応するゲームの完成度についても絶賛のコメントを残した。
デビューシーズンとなった2016年に5度の表彰台を獲得したシビック・クーペだが、この若手有望株3名のラインナップによって、ホンダとオルスバーグMSEはさらなるポディウム獲得を望んでいる。
「2016年の参入以来、我々が築いてきた経験と技術に、才能溢れる新たな若手を加えることで、17年シーズンにはより強力なチームに成長できるだろう」と自信を語るのは、ホンダ・オートモーティブ・マーケティングのアシスタント・バイス・プレジデントであるスージー・ロシック。
■「アグレッシブなマシンで、それに見合う勢いと才能を持つドライバーがそろった」
2014年以来オルスバーグMSEに所属し、チームと3年目のGRCシーズンに挑む24歳のセバスチャン・エリクソンは、OMSEとHPDの共同開発によるシビックで2年目のシリーズに挑む。
また新加入の18歳、スウェーデン出身のオリバー・エリクソンはシリーズ最年少のルーキーとなり、2015年のGRCライト王者のタイトルを経てのトップカテゴリー昇格となる。
そしてカリフォルニア出身のミシェル・デヨングも、オリバーの前年2014年のGRCライト王者であり、彼もまた若干19歳。OMSEチームには新加入のティーンエイジャーがそろい、レッドブル・グローバル・ラリークロスシリーズで最年少チームとなった。
チームのCEO兼代表を務めるアンドレアス・エリクソンは「2016年はホンダ・レーシングにとって壮大な旅路への素晴らしいスタートとなった」と振り返ると同時に、今季に向けて新チーム構築の手応えを語った。
「今季は昨シーズン以上に表彰台に上がるだけでなく、レッドブル・ホンダ・シビック・クーペの本当のパフォーマンスについてもっと深く学びたいと思っている」
「アグレッシブなマシンだし、今季はそれに見合う勢いと才能を持つドライバーがそろった。彼らの手でマシンの潜在能力をさらに引き出し、良い結果を持ち帰ることができると信じている」
今季のGRCは4月28~29日に初開催のメンフィス、インターナショナル・レースウェイで幕を明ける。