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CVTで全日本ラリーに挑むトヨタ、初戦でクラス2位の快走。「今後の課題も見えた」

2017年04月11日 13:21  AUTOSPORT web

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JRC第2戦ツール・ド・九州を戦うTGR Vitz CVT
CVT(無段変速機)の可能性を試すため、4月7~9日に行われたJRC全日本ラリー選手権第2戦ツール・ド・九州 in 唐津にTGR Vitz CVTを投入したTOYOTA GAZOO Racing。大倉聡/豊田耕司が操るヴィッツCVTは、5度のクラスベストタイムを記録する走りで、JN-3クラス2位を獲得した。

 2016年シーズン、TGR Vitz GRMN TurboでJN-5クラスランキング2位を獲得したTOYOTA GAZOO Racingは、今年は参戦車両を一新。モータースポーツにおけるCVTの可能性を追求するべく、スポーツ制御を施したCVTを搭載するヴィッツを送り込む。

 今年もチームのドライバーを務める大倉は、ウエットコンディションとなった8日(土)のデイ1に行われたSS1、5、6、7でクラスベストタイムを記録し、クラス2番手につけてみせる。

 青空が広がった翌9日(日)も、大倉はSS11を制覇するなど終始安定したペースで走行。マシンも大きなトラブルに見舞われることなく、クラス1位と1分8秒9差のクラス2位でフィニッシュした。

「2位で完走できてうれしいです。ベストタイムも獲得できましたし、何よりもしっかりラリーを走り切ったことで、貴重なデータを持ち帰ることができました」と大倉。

「CVTのメリットは、やはりステアリング操作に集中できることです。一方でドライバーの意図しないタイミングで変速してしまうことなど、今後の課題も見えてきました」

 また、チームの豊岡悟志監督も「今シーズンのために作った新車でしたが、さまざまなデータを得ることができました。現場で立ち会ったエンジニアとともに、開発の現場にしっかりフィードバックしたいですね」と語っている。