IMSAウェザーテック・スポーツカー・チャンピオンシップは4月9日、第3戦ロングビーチが行われ、ウェイン・テイラー・レーシング(WTR)のリッキー・テイラー、ジョーダン・テイラー兄弟が駆る10号車キャデラックDPi-V.Rが総合優勝を飾った。
1月の開幕戦デイトナ24時間、3月の第2戦セブリング12時間を制した10号車キャデラックは、第3戦の舞台であるロングビーチ市街地コースでも速さをみせ、8日に行われた予選でポールポジションを獲得。
翌9日に行われた決勝では、ピットストップでタイヤ無交換作戦を決行したテキーラ・パトロンESMの2号車ニッサンDPiに先行を許したものの、チェッカーまで残り5分で逆転に成功。開幕3連勝を達成した。
予選で総合3番手を獲得したマツダ・モータースポーツの55号車RT24-Pは、スタートドライバーを務めるトリスタン・ヌネスがスタート直後の1コーナーでアクション・エクスプレス・レーシング(AER)の5号車キャデラックDPi-V.Rをインからかわし、同2番手に浮上する。
その後、レース中盤のピットストップで順位をふたつ落とし4番手に後退するが、3番手のマシンがクラッシュを喫したことで表彰台圏内に復帰する。
55号車はそのままチェッカーを受け、マツダ・モータースポーツとして過去最高位となる総合3位を獲得。また、今シーズンから導入したRT24-Pにとって初の表彰台となった。
一方、僚機の70号車は7番手からスタートし、一時3番手まで順位を上げたもののアクシデントやピットストップ時のタイムロスが響き、トップから1周遅れのクラス6位/総合21位完走となった。
「今日は“マツダ・デー”だったね」と語るのはマツダUSAモータースポーツのジョン・ドゥーナン。
「レースの最後に立っていたい場所は、もちろんポディウムだ。今回の結果にチームのみんな、すべてのパートナーの方々に感謝しているよ」
「ようやくスピードを身につけることができ、私たちの2017年プログラムはここからスタートする。今回レースリーダーの後ろ姿を見ることができたが、それでは満足してない」
「ポディウムの中央こそがマツダブランドそしてパートナーのみなさんが望んでいる場所なのだからね」
■まさかの結末を迎えたGTLMクラス
毎戦メーカー間の激しい競争がみられるGTLMクラスは今戦も上位5台に5メーカーのマシンが並ぶなど予選からヒートアップ。迎えた決勝でも終始数珠つなぎの接近戦が展開された。
そんななか、コルベット・レーシングのコルベットC7.R 3号車と同4号車が終盤にワン・ツー体制を構築。このままフィニッシュするかと思われたが、ファイナルラップの最終コーナーで、GTDクラスのマシン3台が絡む多重クラッシュが発生。道を塞がれた格好となったトップ3号車の脇を2番手の4号車がすり抜けていき、逆転でトップチェッカーを受けた。
レクサスRC F、アキュラNSXが参戦するGTDクラスは、予選で3GTレーシングの15号車レクサスRC F GT3が2番手タイムをマーク。決勝でも中盤まで2番手を走行したが、最終的にクラス11位、僚機の16号車は同6位でレースを終えている。
また、マイケル・シャンクレーシングが走らせる2台のNSX GT3は93号車がクラス7位、86号車は同10位となった。
なおGTDクラスは、ライリー・モータースポーツ-ウェザーテック・レーシングの50号車と、ライリー・モータースポーツ・チームAMGの33号車という2台のメルセデスAMG GT3がワン・ツー・フィニッシュを飾っている。
第3戦ロングビーチ決勝結果