WTCC世界ツーリングカー選手権は4月9日、2017年開幕戦モロッコの決勝レースが行われ、オープニングレースではエステバン・グエリエリ(シボレー・クルーズ)が、メインレースではティアゴ・モンテイロ(ホンダ・シビックWTCC)が優勝した。
前日に行われた予選トップ10がリバースグリッドとなるオープニングレース。当初、予選10番手のヤン・エーラッヒャー(ラーダ・ベスタWTCC)がポールポジション、予選9番手の道上龍(ホンダ・シビックWTCC)がつけていた。
しかし、両名は予選セッション中の車重チェックに参加しなかったとしてグリッド降格ペナルティ。代わってトム・コロネル(シボレー・クルーズ)がポールポジションからスタートすることとなった。
迎えたオープニングレースでは、スタート直後にエーラッヒャーとジョン・フィイッピ(シトロエンC-エリーゼWTCC)と接触してしまう。クラッシュしたエーラッヒャーのマシンはコース上にストップしたため、レースは早くもセーフティカーが導入される。
また、道上はオープニングラップの3コーナーでロブ・ハフ(シトロエンC-エリーゼWTCC)に接触されスピン。マシンが破損してしまい、走行を続けられずにリタイアとなった。
レース再開後、ポールシッターのコロネルは後続を引き離しにかかるが、ブレーキ周りにトラブルを抱えていたためペースを上げられず。3コーナーでライン取りがワイドになった隙を突かれ、グエリエリにトップの座を明け渡した。
首位に浮上したグエリエリは、後方から追い上げてきたテッド・ビョーク(ボルボS60)を0.654秒差で抑えきりトップチェッカーを受けた。
2位はビョークが入り、3位はメディ・ベナーニ(シトロエンC-エリーゼWTCC)だった。
■メインレースはホンダ勢快走。道上もポジションアップ
予選グリッド順で争われるメインレースでは、ポールシッターのモンテイロが快走。3番手スタートのノルベルト・ミケリス(ホンダ・シビックWTCC)がこれに続き、ホンダ勢がワン・ツー体制を構築する。
レースは途中、オリビエ・パニス(ホンダ・シビックWTCC)がサスペンションダメージでストップしたことからセーフティカーが導入されるが、このリスタートでもモンテイロとミケリスが好スタート。
結局、2台のホンダ勢はライバルを寄せ付けることなくクルージング。最終的に3位に入ったネストール・ジロラミ(ボルボS60)に2.12秒ものギャップをつけて、ワン・ツーフィニッシュを達成した。
13番グリッドからスタートした道上は、着実にポジションを上げ、10位でフィニッシュ。フル参戦初戦でポイントを持ち帰っている。
WTCC第2ラウンドは4月28~30日、イタリア・モンツァで行われる。