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WEC:ポルシェ、開幕戦にローダウンフォース仕様エアロキット投入。トヨタに有利な展開に

2017年04月10日 19:42  AUTOSPORT web

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WECプロローグ ポルシェ919ハイブリッド
WEC世界耐久選手権に参戦するポルシェは、4月14日に開幕する第1戦シルバーストンにローダウンフォース仕様のエアロキットを投入すると発表した。

 2017年シーズンのLMP1クラスでは、ハイダウンフォースとローダウンフォース使用、2種類のエアロキットから毎戦ごとに使用するキットを選択できる。

 ただし、各エアロキットは初投入前にホモロゲーションが行われ、以降改良を加えることができないため、どのタイミングでどちらのキットを投入するかで戦略が分かれることになる。

 これまでポルシェ陣営は、開幕戦にどちらのエアロキットを投入するか明言を避けてきたが、最終的にル・マン24時間耐久レースでも使用するローダウンフォース仕様を開幕戦に持ち込むと明かした。

 また、チームは第2戦スパ・フランコルシャンにもローダウンフォース仕様で挑むため、ハイダウンフォース仕様のエアロキットは7月中旬の第4戦ニュルブルクリンクまで実戦投入されないこととなった。

 なお、開幕戦の舞台であるシルバーストンは、ハイダウンフォース仕様の方がパフォーマンスを発揮できるため、すでにハイダウンフォース仕様投入を明言しているトヨタには有利な展開となる。

 ポルシェのチーム代表、アンドレアス・ザイドルは「ル・マンで使用するエアロキットの開発とテストは、これまでのシーズンで充分なほど行ってきた」と決定の理由を語る。

「つまり、ローダウンフォースエアロキットの開発は、突き詰めることができたということだ。そして、これが(第1戦)シルバーストンで足かせになることは避けられない」

「ル・マン以降の戦いには、よりダウンフォースを発生させる(ハイダウンフォース仕様の)エアロキットで挑む」

 今回の決定により、ポルシェはシーズン開幕から3カ月間はハイダウンフォース仕様のエアロキットを開発できる猶予を得たことになる。

 一方のトヨタは、第2戦スパにはローダウンフォース仕様とハイダウンフォース仕様、2種類のエアロキットを投入するとしており、5月中旬以降はどちらもエアロキットにも改良を加えられない。