2017 SUPER GT
INGING MOTORSPORT
第1戦岡山国際サーキット レースレポート
◆4月9日(日) <決勝>天候:晴れ|コース状況:ドライ
#51 JMS P.MU LMcorsa RC F GT3 8位
2017年AUTOBACS SUPER GTの初戦が岡山国際サーキットで開催された。事前の天気予報では高確率で雨予報だった今週末だが、決勝日においては日中は雨もなくドライコンディションでのレースが展開された。
ヤングドライバーコンビで参戦する「JMS P.MU LMcorsa RC F GT3」は決勝レースでも安定したラップを重ね、デビューレースで8位入賞を獲得した。
事前の天気予報では決勝が行われる9日(日)は高確率で雨となっていたが、天気予報は時間とともに好転していった。
9時にスタートしたFIA-F4のレースの時には路面が濡れていたためレインタイヤでのレースになったが、その後は路面が乾いていき13時から行われたウォームアップ走行のころにはすっかりとドライコンディションとなった。
ウォームアップ走行では昨日の好調を維持したまま、まずは中山がJMS P.MU LMcorsa RC F GT3に乗り込む。5周ほどのチェック走行を経て坪井にバトンタッチした。
坪井はウォームアップ走行ながらも予選タイムに匹敵する1分26秒904で周回し、GT300クラスのトップタイムを記録。決勝レース直前のウォームアップ走行でも、引き続きマシンの速さと調子の良さを表した結果だった。
迎えた決勝レースは波乱の幕開けとなった。全車がグリッドに着きパレードランがスタートするがGT500のマシンが発進できずストップ。再開したパレードラン中にも他のマシンが止るアクシデントが発生したため、セーフティカーの先導によりレースはスタートが切られることになった。
JMS P.MU LMcorsa RC F GT3のスタートドライバーを務めた中山は、予選順位の4番手をキープしたまま序盤戦を戦うことになった。
公式テストでロングランを行ったことはあったが、300kmのレースディスタンスを走るのは今回が初となり、想定よりもペースが上がらないなかで中山は必至に後続を抑え込み、32周目に2番手で坪井にマシンを託した。
ピットインでタイヤを4本交換したことで、ピットアウト後は暫定14番手を走行。
その後、全車が規定のピットインを終えた時点で8番手となった。終盤戦は、GT-R、ポルシェ、BMW M6とのGT3バトルが勃発し、何周にも渡って5台によるテールトゥノーズの戦いが繰り広げられる。
LEXUS RC F GT3は高速コーナーが速く、ライバル勢はストレートスピードにアドバンテージがあった。最終的にはポルシェとのバトルとなって一旦は先行されるが、残り3周で再びパスするとともに、レース中のベストラップとなる1分27秒244という好タイムをマーク。8位でレースを終えることになった。
チームとマシン、ドライバーともに初レースとなったJMS P.MU LMcorsa RC F GT3は、トラブルもなく予選で4位、決勝で8位入賞を獲得。
ポイント獲得と共に無事に300kmのレースを完走し多くのデータが取れたことでチームの士気も上がっており、次戦富士でのさらなる上位進出が期待される。
●レース後コメント
<影山正彦総監督>
チームを立ち上げて初めてのレースだったので、目標は「レースをやり切る」ことでした。
その意味では、予選で4位が取れ、決勝でも安定して走り8位という結果は満足しています。決勝レースはプラン通りに走れ、ピット作業も42秒と上出来です。ドライバーとメカニック達は実力を発揮してくれたと感じています。
レースを走り切ることで、マシンの足りないところやライバル勢に対しての有利不利もはっきりしたので、次戦に向けて適切な戦略を立てていきます。
チームが一丸となってモチベーションも上がっているので、今シーズンの活躍を期待してください。
<松岡真司エンジニア>
チームは、レースでの実戦経験を積んでもらうために若手のメカニックを中心に選抜しています。初レースの人も多いなかで、しっかりと役割を果たしてくれています。
マシンは大きなトラブルもなくレースを走り切り、多くのデータが収集できました。公式テストではブリヂストンのエンジニアとともにJMS P.MU LMcorsa RC F GT3に合ったタイヤを開発してきて、その結果が予選で表れました。
決勝レースは、序盤のペースが想定に届かなかったので、その点ではセットアップも含めて煮詰めていかなければいけません。ただ、初戦としては良い結果となったと思っています。
<中山雄一選手>
決勝レースは、これまでの公式テストよりも路面温度が上がっていて少しコンディションとセットアップが合ってなかったようで序盤は5番手のSUBARU BRZを抑えていましたが途中で抜かれてしまいました。
スティント後半は気温が下がったことやガソリンが減ってきてペースも少し上がりましたが、セットアップなどを詰める必要は感じました。
ただ、レースを完走し8位という結果はポジティブですし、次戦の富士スピードウェイに向けてチームやブリヂストン、TRDと話し合っていけば、より戦闘力の高いマシンに仕上がっていくと思います。
<坪井翔選手>
スーパーGTの初レースだったので色々と不安もあり、探り探りでレーススケジュールをこなしていきました。
これまではスプリントレースの経験しかなく40周を周回するのも初めてでしたし、タイヤを持たせることやGT500クラスへの譲り方など、まだまだ勉強することは多いです。
今回は後半のスティントを担当し周回数を稼ぐことができ、クルマの走らせ方やタイヤのグリップ変化など多くのことが分かり、次のレースに繋がる経験だったと思っています。
この初戦で得たことを次戦以降で確実に活かして、チームに貢献していきます。