2017/04/10
スーパーGT 2017 第1戦 岡山GT300km レース 決勝レポート
4月9日(日)、快晴の天気に恵まれた岡山国際サーキットで、スーパーGT開幕戦の決勝レースが開催されました。スタート時点での気温は18度、路面温度は21度。レースディスタンスは300km、全82周で闘いの火ぶたが切られました。
Cars Tokai Dream28はこれまでの走行内容からスタートドライバーに高橋選手を起用。シンティアム・アップル・ロータス(SGT LOTUS EVORA)は、13番グリッドから上位を目指しました。
今回は進行に変更があり、フォーメーションラップは14:34にスタート。しかしGT500クラス予選5番手の♯17 NSX GTがスタートできず、ざわめきを残したままウォームアップランが始まりました。
その後オフィシャルは再始動した19号車に隊列へと戻る支持を与えましたが、残念なことにマシンは再びスローダウン。
そしてここから8号車、64号車と立て続けにNSX勢がスローダウンし、フォーメーションラップは赤旗中断に。ここからGTアソシエーションは再び隊列を整え直し、レースを81周に減算してリスタートしました。
波乱に次ぐ波乱から始まったレースは、GT300クラスのポールシッターである65号車と、2番手の4号車という、メルセデス AMG GT同士のデッドヒートから幕を開けました。
いっぽう13番手からスタートしたEVORAは、走り出し早々に下位のFIA-GT3勢に飲み込まれ、11周目(リスタート後4周目)には17位、13周目には22位と、みるみるその順位を落としていきました。
周回数的には十分にタイヤが作動領域に入る状況であり、1分31秒台というタイムから考えても、これが高橋選手本来の走りではないことは明らかでした。
そして高橋選手の無線によって、それがエンジン不調によるものだということがわかったのでした。 チームはピットインの必要性を問いかけましたが、高橋選手は「走れる限り走ってみる」と答え、コースにステイ。
そして27周まで走り続けましたが、状況は改善しませんでした。順位は24位まで落ちていました。
第2スティントで交代した加藤選手は走り出しこそ「異常はない」と答えたものの、すぐにそのコメントを撤回。タイム的にも1分30~31秒台がコンスタントという状況になったため、58周目にピットへとマシンを戻し、リタイアでレースを終えました。
周回数が規定を満たしたため完走扱いとなり、順位は26位でした。
予選Q1では2位という素晴らしい結果を残したものの、Q2以降はエンジン不調によって思うような走りができなかったシンティアム・アップル・ロータス。比較的得意とする岡山国際サーキットでポイントを獲得できなかったのは残念ですが、チームはレース終了後から既にその原因を追及するべく動き出しています。
次戦は5月3日(土)から2日間にかけて開催される富士500kmレース、ストレートスピードが有利に働くコースであることには違いありませんが、Cars Tokai Dream28はベストを尽くして臨みますので、応援宜しくお願い致します!
Cars Tokai Dream28 シンティアム・アップル・ロータス
チーフエンジニア:渡邊信太郎
「症状的には、加速時に燃料がエンジンに行ってない状況だと思うのですが、原因は何なのかはまだ特定できていません。エンジンも今回のために用意した新品ですし…。」
「(マザーシャシーの)エンジン担当者にも今回の状況はもちろん伝えますし、我々としても配線など考え得る部分を全て洗い出してみるつもりです」
「今回は13位からの追い上げが期待できたレースだっただけに、とても残念です」
ドライバー:加藤寛規 選手
「高橋選手のタイムがあまりにも遅かったので、すぐにわかりました。昨日予選で出た症状が、燃料ポンプを交換しても直らなかったということですね」
「ウォームアップ走行でもその兆候は少しだけ出ていたので、今回レースを戦うのは厳しいかもしれないという予測は立っていましたが……やっぱり悔しいですよ」
「チームとしては、このような状況でも完走を目指そう! と最後までがんばりました」
ドライバー:高橋一穂 選手
「エンジンが吹け上がらない状況が、レース開始直後から強く出るようになりました。結局自分のスティントではそれが回復することはなく、順位もどんどん落としてしまうことになって。それでも、自分は実践マイレージを稼ぐためにも、走れる限り走ることにしました」
「加藤選手に交代してからは無線で『出てない』と言われて、一瞬驚いたのですが(笑)、すぐにその症状になってしまいましたね」