2017年4月10日
2017 AUTOBACS SUPER GT Report
OKAYAMA GT300km RACE
第1戦 岡山国際サーキット
ZENT CERUMO LC500
#38 立川祐路/石浦宏明
◆4月9日(日)RACE
決勝結果 4位
<決勝> 天候:曇り コース状況:ドライ
立川祐路がポールポジションに迫るアタックをみせるも、アンラッキーにより4番グリッド獲得に終わった予選日から一夜明け、スーパーGT第1戦は岡山国際サーキットで決勝日を迎えた。
今シーズンからスーパーGTでは、決勝日朝のフリー走行がなくなり、LEXUS TEAM ZENT CERUMOは午前9時55分から行われたピットウォークからファンサービスに努めることに。
なお、このピットウォークの最後には、毎年恒例になっている佐藤正幸代表と、石浦宏明のバースデーパーティが行われた。
決勝レースに向けて少しずつテンションが高まっていくなか、立川と石浦は、ZENT CERUMO LC500とともにオープニングセレモニーの後、初めての開催となる選手紹介に臨み、午後1時09分からのウォームアップ走行で、ZENT CERUMO LC500の最後の確認を行うべくコースインした。
20分間の走行のなかで、ZENT CERUMO LC500は立川がステアリングを握り、1分20秒727というベストタイムをマークするものの、燃料系のトラブルに見舞われてしまった。
今シーズンからのスケジュールでフリー走行がなかったために、直前になって発覚したトラブル。チームはスターティンググリッドで急ぎトラブルの対応を行い、なんとか修復を完了する。
迎えた午後1時34分からのフォーメーションラップのスタートだが、立川がステアリングを握ったZENT CERUMO LC500はトラブルの影響なく無事にグリッドを離れたものの、そのすぐうしろにつけていた#17 NSX-GTがスタートを切ることができない。
さらに、#17 NSX-GTがコース上でストップしたためフォーメーションラップが2周に増やされると、ポールポジションだった#8 NSX-GTまでもストップ。波乱の展開を予感させた。
混乱のためレースは一度赤旗中断となってしまうが、#8 NSX-GTがストップしたこともあり、立川が駆るZENT CERUMO LC500はセーフティカー先導から迎えたオープニングラップを3番手で終える。
前日からの好調はそのままに勢いに乗る立川は、前を走る#6 LC500に狙いを定めると、少しずつギャップを縮め、20周を過ぎたあたりにはテール・トゥ・ノーズに。22周目のヘアピンコーナー立ち上がりで見事オーバーテイクし、2番手に浮上する。
レクサスLC500同士の僅差の戦いのなかで、立川はその後も好調なラップを重ねていくが、同じクルマ、タイヤメーカーを使うトップの#37 LC500、3番手の#6 LC500との差は縮まりも広がりもしない。膠着状態のなか、後半スティントを担当する石浦にバトンを繋ぐべく、立川は37周を終えてピットインを行った。
LEXUS TEAM ZENT CERUMOは迅速に作業を行い、石浦を送り出すことに成功するが、上位陣がピット作業を終えてみると、ZENT CERUMO LC500のポジションは5番手となってしまう。
僅差のなかで、ほんのわずかな遅れが明暗を分ける形となってしまったのだ。42周目、先行していたNo.36 LC500がヘアピンでコースアウトしたこともあり、石浦は4番手までポジションを戻すものの、首位の#37 LC500、2番手の#6 LC500、3番手に浮上してきた#1 LC500を攻略するまでにはなかなか至らない。
そんななか、54周目にウイリアムズコーナーでGT300クラスの#50 フェラーリがクラッシュしてしまったため、レースはセーフティカーが導入される。
これでトップ3台との差はなくなった。石浦は表彰台圏内に浮上するべく、60周目のリスタートで前後にひしめく他の5台のLC500と熾烈な戦いを演じていった。
しかし、同じLC500同士のバトルということもあり、なかなか攻略の糸口は見いだせない。
前を走る#1 LC500のインをうかがうシーンが何度も展開されるが、オーバーテイクには至らぬまま、残り周回数がどんどん減っていく。
最後は#1 LC500とはわずか0.178秒差、優勝を飾った#37 LC500とは2.761秒差ながら、表彰台にわずかに届かぬ4位でチェッカーを受けることになった。
僅差ながら、結果は結果だ。次戦こそ表彰台、そしてその頂点に到達するべく、LEXUS TEAM ZENT CERUMOは次戦、ホームコースの富士スピードウェイで行われる第2戦に挑む。
コメント
ドライバー/立川祐路
「スタート前にはトラブルもありましたが、レースが始まる前までには解決することができたのは良かったです。レース序盤もいろいろなことが起き、思ったとおりレクサス同士の戦いになりました」
「序盤はいいレースはできたと思いますが、ピットで順位を落としてしまったのが悔しいです。僅差だけに簡単に抜くわけにはいかないので、最終的にはそこが響いてしまいました」
「このクルマは富士でも勝てるポテンシャルをもっていますし、ウエイトハンデも重くなるわけではないので、ひさびさに富士での優勝を獲りにいきたいと思っています」
ドライバー/石浦宏明
「僕のスティントは、コースインしたタイミングで他のレクサス勢に先行されていた状況でした」
「アウトラップは先行車と同じようなペースだったのですが、GT300クラスのトップ車両と同じタイミングになってしまい、そこでもロスがありました。なぜ前半2番手を走っていながら、4位になってしまったのかをしっかり分析したいと思います」
「僅差だけにみんなペースも変わらないですし、難しいレースでした。今回は予選から前にいられなかった不運もありますが、レースでは反省しなければいけない点もあります」
「速さはあるので、それを活かせなかったのを細かいところから解決して、次戦に繋げなければいけないと思っています」
浜島裕英監督
「すごく悔しいレースでした。ただZENT CERUMO LC500にポテンシャルがあることは確認することができましたし、やってきた方向も間違っていないと思います」
「レクサスLC500のなかの戦いは本当にシビアで、ピット作業などももう一度見直して、0.1秒でも速くできるような、細かい対策をしっかりとしていかないといけません」
「次戦の富士では今日の悔しさをバネにして、みんなで良い方向に進み、勝ちにいきたいと思っています」