第1戦 岡山国際サーキット
下位からのスタート、タイヤ無交換で5位入賞
パレードラップとフォーメーションラップで500クラスの車両が数台止まってしまい、開幕戦はセーフティカースタートとなった。
スタートの高木真一選手は1周目を18番手で戻ってきた。スタート位置が後方だったので、チームはタイヤ無交換の作戦を考えていた。高木はタイヤをいたわりつつ、順位を徐々に上げていったところ、またもやセーフティカーが入り、波乱のレースとなった。
高木はトラブルに巻き込まれること無く順調に周回を重ねていった。28周を過ぎたあたりから各車がルーティンのピットインに入ったので、高木はここで猛プッシュを開始した。40周目には暫定1番手になり、47周でショーン・ウォーキンショー選手に交代。
作戦通りタイヤを交換せず給油のみでコースに復帰したショーン、この時点で暫定6番手、数周後に全車ルーティンのピットインが完了したところでショーンは4番手を走行、タイヤ無交換作戦は見事に成功した。
しかし、その直後に他車がクラッシュ。再びセーフティカーが入る。約10周に渡りセーフティカーランが続き、59周目に再スタート。タイヤが冷えてしまったので、序盤はペースを上げられず、ひとつポジションを落としてしまうが、その後はペースも安定し、開幕戦を5位で終えた。昨日の予選結果から考えると、非常に良いレースだったと言えるだろう。
土屋圭市アドバイザーのコメント
「タイヤ無交換作戦が的中したね、チームもドライバーも最高の仕事をしてくれた。言うこと無いね。次も良いレースをしたいね」
安藤博之エンジニアのコメント
「ウォームアップではレースに向けてセットの確認をし予選が悪かったので、ギャンブル的な作戦でしたが、高木さんが上手くレースをコントロールしてくれましたし、途中SCが入ったのでタイヤを温存することもできたと思います。後半のショーンは終盤タイヤが厳しかったのですが、非常に良いペースで走ってくれてこの結果につながったと思います」
高木真一選手のコメント
「このコースは抜くのが難しいサーキットだから、ボクが先にスタートして出来るだけ引っ張って、なるべく上位まで順位を上げて、タイヤ無交換で行けば良い結果になるだろうと予測していました。タイヤもこの天候に凄くマッチングしていましたし、ブリヂストンさんもとても良いタイヤを作ってくれたので、作戦の幅も広がりこの結果に繋がったと思います」
「コース上で沢山抜くことができたのも、トラクションのかかりも良く、ブレーキも良く効いたので、非常にコントロールしやすくて、岡山でこんなに車を抜いたのは初めてかも知れません。そのぐらい素晴らしいクルマでした。ショーンも日本で初めてのレースで素晴らしいパフォーマンスを発揮してくれてよかったです」
ショーン・ウォーキンショー選手のコメント
「とても楽しいレースでした。最初の6周くらいはタイヤの状態もすごく良かったのでプッシュしました。途中セーフティカーが入り、リスタートした時はペースを維持するのが難しく、1台抜かれてしまいましたが、その後は安定してラップを刻むことができました」
「予選のポジションが良ければ、もう少し上位でフィニッシュできたと思うので、少し残念ではありますが、レースは非常に良かったと思います」