2017年WRC世界ラリー選手権第4戦ツール・ド・コルスは4月8日、SS5~8が行われ、前日3番手につけたティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)が総合首位に浮上した。トヨタのヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)は同4番手につけている。
■Mスポーツ
●セバスチャン・オジエ(フォード・フィエスタWRC):デイ2総合2番手
「ティエリー(・ヌービル)と僅差で優勝を争う展開になっていただけに、期待外れな1日になったと言わざるを得ないね」
「テクニカルトラブルは、いつだって避けたい問題だ。だけど、これがモータースポーツなんだ。トラブルはいつか起きてしまう」
「今朝はドライブにあまり自信が持てなかったんだ。そこでティエリー(・ヌービル)に先行を許してしまった」
「午後はティエリーに追いつくためにトライし続けるしかなかったけど、それがうまくいって良かったよ。しかし、SS7を終えた時点でトップとわずか2秒差のところまで追い上げたのに、残念ながら僕らの戦いはそこで終わってしまった」
「少なくても2番手を死守できて満足している。チャンピオンシップに有利なポイントを稼ぐこと。それが、いま僕らに残された唯一の目標だからね」
「もちろん最終ステージまで(優勝争いを)戦いたかったよ。僕らにとっても、ファンにとってもエキサイティングだっただろうね」
●オット・タナク:(フォード・フィエスタWRC):デイ2総合16番手
「全体的には、それほど悪い1日ではなかったかな」
「昨日はかなりプッシュし続けた。でも、今日の優先事項は全ステージをきちんと走り切り、マニュファクチャラーズポイントを確保することだったんだ」
「午後の再走では、コースがが相当汚れていて、チャレンジングだったから、大きなリスクは取らなかった」
「全力を尽くせなかったかもしれないけど、良いリズムだったし、クルマのフィーリングも良かったよ」
「マシンの研究を続けて、明日のためにさらにバランスを向上させている。最終ステージを通して続けられることを願っているよ」
●エルフィン・エバンス(フォード・フィエスタWRC):デイ2総合26番手
「今年のツール・ド・コルスは僕らの知っているものではなかった」
「今回は、間違いなく運が僕らに味方していない。デイ2の走行が早々に終わってしまい本当に残念だよ。本当に些細なミスだったのに」
「明日またステージに戻って、いくらかマイレージを稼げることを期待するよ」
■ヒュンダイ/ヒュンダイ・モータースポーツ
●ティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20 WRC):デイ2総合1番手
「昨日のデイ1から状況が好転し、僕たちにとって素晴らしい1日になった」
「チームが今日の走行に向けて本当にハードに仕事をしてくれたおかげで、ハンドリングが見違えるように良くなったんだ。より自信をもってプッシュできたし、コーナーでもさらにスピードを出すことができたよ」
「午前の2つのステージで優勝できたこともとても嬉しかったし、午後も最速タイムを出してフィニッシュできた。SS7で軽くスピンした以外は、ほぼ完璧な1日だったね」
「オジエに対して39秒のアドバンテージがあるけれど、油断はしないよ。明日はとても長いステージがあるからね」
●ヘイデン・パッドン(ヒュンダイi20 WRC):デイ2総合6番手
「トップ5に近づくために今日は着実に前進できた思う」
「昨日の走行を終えて、マシンのフィーリングを改善するためにいくつか試したいことが出てきて、今日の午前中はそれをトライしていた」
「午後はコース上の砂利がさらに増えていたけど、グラベルノートクルーがいい仕事をしてくれ、すぐに報告を送ってくれたおかげで楽しんでドライブできた」
「僕たちは半年前にここに来た時よりも上位に近づいているし、状態は悪くないと思うよ」
「いま集中しているのは、ガレージまでマシンを無事に走りきらせるだ。まだ何が起こるか分からないからね」
●ダニ・ソルド(ヒュンダイi20 WRC):デイ2総合3番手
「午前中は自信を持って走り始めることができ、いいタイムを記録できたよ」
「チームは昨晩、マシンのディファレンシャルとサスペンション、それにいつものセットアップに懸命に取り組んでくれたんだ」
「マシンの出来にはとても満足しているし、改善されたことにすぐに気づいたよ」
「残念ながら午後は午前中ほどは調子がよくなかった。できる限りハードにプッシュしたけど、タイムが伸びなかったんだ」
「それでも僕たちは総合3番手にいて、接戦を戦っている。明日の最終2ステージでは精いっぱい努力してこの順位を守らなければならないね」
■シトロエン/シトロエン・レーシング
●クリス・ミーク(シトロエンC3 WRC):リタイア
「明らかに自分が望んでいた結果ではない。ただ、残念だけどこれもモータースポーツの一部だ」
「マシンをできるだけ速く走らせるために、何十人という人間が何千というパーツに取り組んでいるんだ。だから狙い通りに動かないこともたまにはある」
「それはともかく、今週末は僕に将来への大きな自信を与えてくれた」
「このラリーをリードするのは本当に特別なことなんだ。ターマックのラリーでは一番難しいステージだと思う」
「どんな路面でもC3 WRCは勝てることは分かっている。第5戦アルゼンチンや第6戦ポルトガル、そしてそれ以降のラウンドでそれを証明するつもりだよ」
●クレイグ・ブリーン(シトロエンC3 WRC):デイ2総合8番手
「ツール・ド・コルスは、インカムが機能しない状況で走るには間違いなく世界最悪の場所だ!」
「それにもかかわらず、SS6ではそれほどタイムを失わずにすんだ」
「午後はクリス(・ミーク)とステファン(・ルフェーブル)のリタイアによって、プレッシャーを感じながらの走行になったよ」
「総合4番手のヤリ-マティ(・ラトバラ)は射程圏内だ。明日になれば4位を狙えるかどうか分かるだろう」
●ステファン・ルフェーブル(シトロエンC3 WRC):デイ2総合59番手
「それほど強く壁に衝突したわけではないけれど、サスペンションのパーツを壊すには十分な衝撃だったみたいだ」
「経験を積むために午後のステージも走りたかった。しかし、修理を終えてタイムコントロールに到着したときには30分の制限時間を過ぎていたため、失格になってしまったんだ」
「僕たちはラリー2規定の、明日はラリーに戻る。コルシカを前向きな気分で去るためにも、最終日はいいペースで再スタートを切れるように頑張るよ」
■トヨタ/TOYOTA GAZOO Racing WRT
●ヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC):デイ2総合4番手
「日中のサービスでマシンのセッティングをいくつか変更した」
「これによってクルマのフィーリングが大きく変わり、午後の2本のSSではドライブがとても楽しく感じられ、思い切り攻めることができたんだ」
「午後の再走ステージは、コースに泥や砂利がかき出されていたから注意深く走る必要があった。しかし、午前中よりもクルマが良くなっていたので、自信を持って走れたよ」
「それに、午前のSSではあまりフィーリングが良くなかったブレーキングも、改善されていたんだ」
「最終日に向けて良い位置につけているので、明日は最後までしっかりと走りきることを目指すよ」
●ユホ・ハンニネン(トヨタ・ヤリスWRC):デイ2総合34番手
「昨晩、サービスパークでクルマのセットアップに変更をしたところ、マシンのフィーリングがかなり良くなった」
「昨日もクラッシュするまで、クルマはいい感じだったが、今日は昨日よりもさらにフィーリングが良かったんだ」
「また、昨日トミ(・マキネン代表)と話をして、もっとリラックスして走った方がいいと思い、今日は自分のドライビングスタイルを少し変えてみた」
「すると、これが非常にうまくいって、午前のSSでは楽しみながら好タイムを出せたんだ」
「しかし、午後はコースが泥で汚れていて、少し慎重になり過ぎてしまいタイムが伸びなかったのが残念だね」