マクラーレン・ホンダのフェルナンド・アロンソは、中国GP決勝で入賞圏内を走り続けた後、マシントラブルでリタイアしたが、“信じられないような”いいレースができたことに関しては満足していると語った。
路面が湿った状態で決勝はスタートを迎え、1周目のランス・ストロールのクラッシュでバーチャル・セーフティカーが導入、3周目にはアントニオ・ジョビナッツィがクラッシュし、セーフティカーが出動する事態になった。こういった混乱した状況のなかで、アロンソは1周目に8位までポジションを上げ、その後、7位を長く走り続けた。しかし33周目にカルロス・サインツJr.にオーバーテイクされて8位に落ちた直後、ドライブシャフトのトラブルでマシンを止めた。
10位を走り続けた開幕戦オーストラリアGPをキャリアベストレベルのレースと表現したアロンソだが、今回の中国GPでのパフォーマンスはそれと同等か、それ以上だったかもしれないと振り返った。
中国GPのパフォーマンスに満足しているかと聞かれたアロンソは、「そうだね、信じられないよ」と答えた。
「オーストラリアのようなパフォーマンスは再現不可能かと思っていたけれど、今回はそれと同じか、もしかするとそれ以上だった。コンディションが助けになり、それをうまく活用することができた」
「何人かがスピンしたことで、順位が繰り上がった。それに、路面が湿った状態の時には、トップスピードでは不利だったにもかかわらずベストのペースを維持して走れた」
「僕が経験した一番いい出来事のひとつだ」
トラブルが発生しなければ入賞できていたとアロンソは考えている。また、スピンして順位を落として挽回中のバルテリ・ボッタスに簡単に抜かれなかったことも信じられないような出来事だったと振り返っている。
「(トラブルが起きていなければ、8位と9位でフィニッシュした)ケビン・マグヌッセンやセルジオ・ペレスと最後の数ポイントを争っただろう」
「オーストラリアと同様に、信じられないような形で1ポイントか2ポイント獲得することが可能な状況だった」
「ボッタスの前を走っていた時、彼は2周か3周にわたって、僕をオーバーテイクすることができなかった。僕が経験したなかで、現実とは思えないような最高の出来事のひとつだ」
「彼は僕の300メートル後ろからストレートで僕を抜いて行った。でもその次のラップは彼についていくことができたんだ」
しかしアロンソは、マクラーレン・ホンダはプレシーズンテストでトラブルが相次いで満足にテストができなかった代償を今も払い続けていると考えている。チームメイトのストフェル・バンドーンは中国GP決勝を燃料システムの問題でリタイアした。
「テストがきちんとできなかったから、毎レース、新しい問題が見つかるような状況だ」とアロンソ。
「早い段階で信頼性を通常のレベルに向上させて、レースを完走できるようになることを願おう」