ヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC) 4月8日、フランス・コルシカ島を舞台に争われるWRC世界ラリー選手権第4戦ツール・ド・コルスは、競技2日目を迎えた。TOYOTA GAZOO Racing WRTは、ヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)が総合4番手にポジションアップ。また、ユホ・ハンニネンも前日のクラッシュから再出走を果たし、総合34番手で完走している。
前日のデイ1でヤリスWRCのセッティングとドライビングのアジャストに苦労したラトバラは、マシンのセッティングを変更してデイ2に臨んだ。
午前のSS5~6を終えサービスパークに戻ったラトバラはエンジニアと相談を重ね、さらなるセッティングの変更を決断。この作業によりマシンのハンドリングが好転し、ペースを上げることに成功する。
「午前と午後でフィーリングが大きく変わった。午後の2本のSSはとても楽しく、思い切り攻めることができた」と語ったラトバラは、午後のSS7でステージ2番手タイムをマークすると、続くSS8でも同3番手の好タイムを記録してみせた。
前日トップだったクリス・ミーク(シトロエンC3 WRC)がデイリタイアしたこともあり、ラトバラは前日の総合6番手から順位をふたつ上げ、総合4番手に浮上した。
また、クラッシュの影響で前日デイリタイアを喫したハンニネンも、マシンを修復して競技に復帰すると、午前一本目のSS5で2番手、SS6でも3番手タイムをマークするなど速さをみせた。
競技2日目を終え、ハンニネンは「昨日もクラッシュするまでクルマはいい感じだったんだ。しかし、デイ2は昨日よりもさらにフィーリングが良くなっていた」とコメント。
また、ラトバラとハンニネンの両名がスピードアップを果たしたことについて、トミ・マキネン代表は次のように語った。
「ラリーのこのタイミングでセットアップに変更を加えるのはかなり危険だったかもしれない。しかし、我々はさまざまなことを試し、学ぶためにこのラリーに来ているんだ」
「まず、午前中にユホ(・ハンニネン)のクルマでいくつかトライをして、いい手応えを得ることができた。そこで、午後はヤリ-マティ(・ラトバラ)のクルマにも似たような変更を施したんだ」
「我々の目的はアンダーステアの抑制。ドライバーに自信を与え、フロントタイヤの性能を最大限に引き出すことだった」
「これまでの経験を生かしてうまく改善することができたと思うし、、チームとドライバーは素晴らしい仕事をしてくれた。彼らのパフォーマンスを誇りに思うよ」
競技最終日となる9日のデイ3はSS9、10の2ステージのみの構成となる。1本目のSS9は今大会最長となる全長53.78kmのロングステージ、2本目のSS10は距離は短いものの、上位タイムを記録した5名にボーナスポイントが付与されるパワーステージに指定されている。
2本のSSの合計距離は64.20km、総走行距離は211.92kmだ。