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小室哲哉、“いい曲”の条件を語る「ふっと聴いた瞬間に当時の風景とか、匂いとかを思い出す」

2017年04月09日 11:33  リアルサウンド

リアルサウンド

TM NETWORK『GET WILD SONG MAFIA』

 バナナマンとNHKアナウンサーの川田裕美がMCを務める音楽バラエティ番組『バナナ♪ゼロミュージック』(NHK総合)が4月9日に放送された。


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 毎回、トップミュージシャンが登場し「音楽の面白さ」を楽しみながら体験するこの番組。ゲストには、小室哲哉、小沢一敬(スピードワゴン)、DJ KOO(TRF)、宇野実彩子(AAA)、末吉秀太(AAA)、高山一実(乃木坂46)、北野日奈子(乃木坂46)、新内眞衣(乃木坂46)が出演した。


 放送の4月8日は、TM NETWORKの「Get Wild」発表30周年となる記念日。「100%小室哲哉スペシャル」と題された今回の放送では、小室哲哉を特別ゲストに招き、“ヒットメーカー小室哲哉”にクイズで迫った。1991年に新たなユニットとして、小室がX JAPANのYOSHIKIと共に組んだのが「V2」。リリースしたCDは1枚のみ、持ち歌は2曲だけだがライブを開催し、その一度きりの公演は伝説となった。V2は当初、THE ALFEEの高見沢俊彦を入れてV3にする計画があったのだという。小室は「カラオケに3人だけで行ったんです。『高見沢さん歌ったらどうですか?』って話だったんですけど。真ん中になっちゃうからイヤだったんだと思う。(3人とも)ちょっと横が好きなんですね」と当時の会話のやり取りを明かした。


 1990年代後半には、TKブームが到来。小室がプロデュースするアーティストが次々にヒットを飛ばし、1996年4月15日付けの週間シングルランキングでは、1位から5位までが小室プロデュースのアーティストが独占した。小室は作詞をする上で意識していることが、「流行の言葉を使わない」ということであり、それは時代を超え長く愛される歌を目指したからだという。安室奈美恵の「SWEET 19 BLUES」では、<部屋で電話を待つよりも/歩いてる時に誰か“ベル”を鳴らして>と、当時流行っていたポケベルという言葉をあえて使わず“ベル”という言葉で表現している。小室は、「(作詞を)伝授してくれた方がいて、山下達郎さん。普遍的な言葉がいいと、達郎さんの『クリスマス・イブ』とか、ずっと大丈夫ですよね」と語った。


 さらに、小室のヒットの極意として「Am→F→G→C」というコード進行で、いくつものヒット曲を生み出しているのだという。H Jungle with tの「WOW WAR TONIGHT ~時には起こせよムーヴメント」、globeの「DEPARTURES」は上記のコードで構成されている。MCの川田が「小室さんにとっていい曲とは何ですか?」と質問すると、「思い出になる曲かな。ふっと聴いた瞬間に当時の風景とか、匂いとかを思い出す」と話した。


 スタジオには、小室愛用の7台からなるシンセサイザーセットが登場。「Get Wild」のイントロを生パフォーマンスしたほか、「Get Wild」が大好きなバナナマンの日村勇紀が楽曲の歌詞を年相応にアレンジしたオリジナル「Get Wild~AREKARA 30NEN GO NO ORETACHI Ver.~」を披露した。次回、4月15日には「音楽クイズSP」が放送される予定だ。(向原康太)