医療ヘリコプターが運用できない天候であってもF1中国GPの決勝レースを行えるよう、FIAが警察の待機と先導を手配した。
金曜日のフリー走行は1回目が中断となり、2回目は完全にキャンセルとなった。これは視界不良により、医療ヘリコプターがサーキットから38km離れた上海の病院に着陸できないという問題が起きたためである。
同様の事態が日曜日にも発生した場合、陸路を使用して迅速に病院まで搬送できるよう、FIAは警察の先導を手配したという。FIAの安全レギュレーションは陸路での搬送を許可しているものの、国際スポーティングコード別表Hには「(不可抗力の場合を除き)天候、道路事情に関わらず約20分で到着すること(重度の熱傷の場合を除く)」との但し書きがある。
金曜日のフリー走行では上記の時間内での搬送が保証できなかったため、走行時間が大幅に削られることとなったが、警察の先導があれば決勝レースでは問題を回避できる。サーキットから5kmの場所にも別の病院があるものの、指名されている病院にはある神経科がない。しかし治療に必要な医療機器を届けることも可能になった。
天気予報によると、上空で風が吹くため金曜日のように雲が低く垂れ込める確率は低いとされている。