新幹線に乗るとき、リクライニングを倒してのんびりしたいという人もいるだろう。しかし、倒し方によっては後ろの客ともめることもあるようだ。
先月、お笑い芸人の小籔千豊さんがツイッターで、「新幹線のリクライニングをマックス倒していたら怒られた」と呟いて話題になった。
「怖くてどこまで倒してよいかわからないよ。倒せるけど怒られるグレー角度を存在させないで。基準ちょうだい。マックス倒していいと思ってた。倒してよい角度おせーて」
これに対してツイッターでは小籔さんを擁護する声もあるが、批判的な意見が多く寄せられた。
「え、てかマックスで倒すやつなんて初めて聞いたわ」
「こんなものに角度なんて決めたら他人に何の配慮する事も知らない無神経な人間がたくさんできそうだわ」
「座るときにチラ見して、飯食ってたりPC開いてたら声かけるな」
こうした流れを受けて、2ちゃんねるでも4月6日、「新幹線のシート倒すとき一声かけなあかんの?」というスレッドが立ち、盛り上がっている。スレ主は「めんどくせえわ」と不満に感じているようだ。これに対し、
「倒していいですかって聞くだけやろ」
「何も言わずに倒すってどんだけコミュ症だよw」
と、なぜ声をかけないのかと疑問の声が寄せられていた。声をかける理由として「声かけとかな後ろから蹴ってくるやつとかおるからな」と自己防衛のためだという人や、
「『タバコ吸ってもいいですか?』というのと同じだから。言われた方は『いいですよ』という返答をするしかないから、声を掛けるのが正解だし賢いんやで」
という意見も。確かに無言で倒されるより、一声かけてもらえる方が不快度は低くなる。また、
「座るときにチラ見して、飯食ってたりPC開いてたら声かけるな」
と場合による人もいるようだ。
一方で「いちいち聞いてんの?」と無言で倒す人も少なくない。
「動かせる範囲の金は払ってるんやから許可はいらん」
「レバー引いた状態で電車が揺れるときの慣性の法則を利用してバレないように自然に倒してる」
他にも「倒せる作りにしたJR側に責任があるんだからそんな必要ないやろ」と感じている人や、あらかじめ「真後ろに人がいない席を選んで、人が来る前に好きな角度まで倒す」という人もいた。
「全倒ししたらバカスカ蹴られた」という人も
しかし、例え一声掛けられても「リクライニングを倒されること自体が嫌」と思っている人もいるようだ。ある人は、前の間隔が狭くなるため、「物理的な問題じゃなくて、お互いの心理的な問題なんや」と述べる。そのために対策を行う人も少なくはない。
「『倒していいですか?』『ええどうぞ』ワイの許せる範囲であろうポジ辺りで足でガード」
「ワイ有能、授業中寝る学生のように前の座席に付いてるテーブルを使って寝る」
また、声をかけてから倒そうとすると全然倒れず、振り向くと後ろの人が倒れないよう腕で押さえつけていたという人もいた。
「本気見せつけて倒したら到着までずっとシート揺らされたわ」
中には「全倒ししたらバカスカ蹴られた。マジでぶっ殺したかった」という声も。「座席を倒したい人」と「倒してほしくない人」との間で戦いが勃発するケースもあるようだ。しかしどちらの人も「ゆっくりくつろぎたい」という気持ちは同じだ。それが自分本位になりすぎなければいいのだが……。