2017 SUPER GT
INGING MOTORSPORT
第1戦 岡山国際サーキット レースレポート
◆4月8日(土)<予選>天候:曇り | コース状況:ドライ
#50 Ferrari 488 GT3 11位
国内自動車メーカーの威信を賭けた戦いや、国内外の最新GT3マシンが激戦を繰り広げるAUTOBACS SUPER GTの2017年シーズンが岡山国際サーキットで開幕を迎えた。
チーム体制は変更したがマシン、ドライバーともに同様の布陣で『INGING&Arnage Racing』として2年目のシーズンに挑むFerrari 488 GT3の予選は、渾身のアタックで11位を獲得した。
昨シーズンはLMcorsaの51号車としてJMS LMcorsa 488 GT3で参戦していたマシンとドライバーが、今シーズンは『INGING&Arnage Racing』の新チームを結成しGT300クラスにエントリー。
マシンは昨年から使用を始めアップデートを組み込んだFerrari 488 GT3で、都筑昌裕、新田守男のドライバーも変更はない。都筑は2009年からSUPER GTに参戦していて、ポルシェカレラカップのチャンピオン経験もあるジェントルマンドライバー。
新田はGT300クラスで18勝を挙げ、最多勝ドライバーとしても知られるベテランドライバーである。コンビを組むのは2年目で、安定感あるレース運びでシリーズ上位を狙う。初戦の岡山国際サーキットはコースとの相性も良く、昨年の開幕戦では5位に入賞しているため活躍が期待される。
第1戦の岡山国際サーキットラウンドは8日(土)と9日(日)の二日間のスケジュールが組まれていて、今シーズンも土曜日のスケジュールに関しては昨シーズンまでと大きな変更は無く、まずは公式練習が午前9時から1時間45分間に渡り実施された。
路面はウエットコンディションだったため全車がレインタイヤでコースイン。『INGING&Arnage Racing』は、新田がマシンに乗り込み公式練習が始まった。ウエット路面からドライへと乾いていく状況の中でラップ数を重ねていくが、セッション中にマシンに不調が見つかりタイムが伸びない。新田が20周、都筑が18周を走りベストタイムは1分29秒242。25番手のタイムに終わった。
チームはマシンの不調を予選までの4時間のインターバルで一応の処置を施すが、根本的な解決にはいたらなかった。予選はノックアウト方式の2ラウンドで競われ、Q1はGT300クラスにエントリーした30台が出走し、トップから14番手までがQ2に進出する。
Q1でステアリングを握ったのは新田で、手負いのマシンながらもタイムを刻んでいく。15分間のQ1はクラッシュ車両の影響で赤旗中断があったが、新田のタイムは残り3分の時点でQ2へ進出できるボーダーラインを越えてしまう状態を迎えていた。しかし、チェッカーを受ける最終周に渾身のアタックを決めて1分26秒803をマーク。マシンが不調の中でも11番手でQ2へ進出を果たした。
続くQ2は都筑が乗り込む。タイヤを温めながら周回を重ね、計測2周目で1分27秒078をマークし、さらにタイムアップを狙った周のウイリアムズコーナーで、直前を走行するマシンがスピン。都筑は咄嗟の判断でクラッシュを避けてマシンを救ったが、タイム更新のチャンスを逃すことになる。
このクラッシュの影響でQ2はまたもや赤旗中断となり、再開後のアタックではタイヤの内圧が上がりすぎタイムは伸びず。しかしながら、手負いのマシンや予想外のアクシデントにあいながらも、結果として決勝グリッドは11位を獲得することとなった。