第1戦 岡山国際サーキット
ラッキーなPP獲得、それを活かして明日はいいレースを
今年で20周年を迎えたARTA Projectの最初の予選は、ポールポジション獲得という幸先良いスタートとなった。
今年エースドライバーとしてチームを牽引するのは野尻智紀選手。冬のテストから車を作り上げてきた野尻は開幕の予選で何が何でもQ1を突破したいと意気込んでいた。その思いをこの予選にぶつけ、Q1のアタックに入った。野尻はほぼノーミスでアタックを終え、冬のテストで速さが光ったレクサス勢の一角を崩すことに成功し、目標通り見事Q1を突破した。
Q2は今年500クラスに昇格した小林崇志選手。300クラスで速さと確実性を身に着け、チームから絶大な信頼を築いていた小林はQ2のセッションの早い段階でコースイン。タイヤを徐々に暖めながらアタックの準備を整えていた。しかし、他車のコースアウトで赤旗中断となった。この時点でタイミングモニターの一番上には小林がいた。
コースアウトした車両の回収が終わり、セッションは残り3分弱。まだ完全なアタックを行っていない全車はセッション再開とともにコースイン。しかし、コース上に他車が止まってしまい、セッションはここで終了。
ARTAは500クラスで7年ぶりにポールポジションを獲得したが、その7年前にポールポジションを獲得したのも小林だった。
鈴木亜久里監督のコメント
「神は見捨ててなかったね(笑)。ポールポジションを獲れたのは嬉しいんだけど、小林に本気のアタックをさせてあげたかったね。まっ、他のドライバーも本気のアタックをさせてあげて、ボク達がどのポジションにいるのかを知りたかったね」
「ただ、午前のセッションから考えると、トップとそれほど大きく離される事は無かっただろうと予測していから、そこそこ良いポジションからスタートできるんじゃないかな、と思ってました。明日は良い結果を出せるように頑張ります」
星学文エンジニアのコメント
「朝のセッションは前回の岡山のテストを振り返って、問題点をひとつずつクリアしながら進めていきました。野尻の走行を見て、かなり速いスピードで走ってくれたのでセットの改善が少しずつできていると感じました」
「予選は午前のタイムの結果から、そこそこ良いポジションを得られると感じていました。思っていたほどレクサスとの差も少なかったですし、結果も良かったので一発のタイムだけで言うと良い出来だったと思います」
「Q2はタナボタみたいなところもありますが、チームとして久しぶりのポールポジションでしたので良かったです。明日については今日の内容を振り返って、上位でレースを終えられるように準備したいです」
野尻智紀選手のコメント
「Q1で結構良いタイムが出て、トップとの差も少なかったのでQ2もまともに走れれば良いポジションをゲットできると思っていました。今日は運もあったと思うんですけど、そんななかでも良い準備ができてここに来ることができたので、チームの努力の結果だと思います。明日はチームの努力に応えられるように全力で戦います」
小林崇志選手のコメント
「Q2はまだタイヤを暖めている最中だったんですけど、雨が降り始めてきたので、急いでタイムを出さなきゃと思っていました。そんななか、他車が雨に足元をすくわれて赤旗中断となってしまいました」
「再開後も路面が濡れていたので、タイムアップは難しいと考えていました。その前に野尻がQ1を素晴らしいタイムで突破してきたので、刺激も受けましたし、気持ちも引き締まりました。それが良い方向にむかったと思っています」
「明日は一番前からのスタートなので、かなり良いレースができると思っています。しっかりと集中して気を引き締めて挑みたいです」