スーパーGT第1戦岡山は4月8日、14時45分から公式予選が行われ、GT300クラスは蒲生尚弥がアタックしたLEON CVSTOS AMGがポールポジションを獲得。グッドスマイル 初音ミク AMGが2番手に続き、メルセデスベンツAMG GT3勢がフロントロウを独占した。
午前の公式練習では、薄曇りから時折晴れ間が出るまでに天候が回復していたスーパーGT第1戦岡山の予選日。しかし、午後の予選がスタートする14時45分が近づいてくると、近くまで雨雲が来ているためか雲が厚くなり、細かな雨粒が舞い始めた。
最初にスタートしたGT300のQ1では、天候の悪化が懸念されるなか、序盤から各車が積極的にコースイン。2~3周のウォームアップを費やしながらアタックに入っていく。しかしその直後の14時50分、今季からスーパーGTに挑戦する埼玉トヨペットGreenBraveマークX MCが1コーナーでコースアウトしてしまう。
番場琢がドライブしていたマークXは、幸いバリアには接触しなかったものの、グラベルにストップしてしまったため、赤旗が提示されてしまった。番場はなんとかコースには戻るものの、赤旗の原因になってしまったため万事休す。ほろ苦いスーパーGTデビュー戦の予選となった。
その後は10分間のなかでアタックが展開されていくが、ここでトップタイムをマークしたのは、片岡龍也が駆ったグッドスマイル 初音ミク AMG。トップでQ2の谷口信輝にバトンをつなぐことに成功する。
次いで加藤寛規のシンティアム・アップル・ロータス、佐々木孝太の30号車TOYOTA PRIUS apr GTと、これまでの公式テストではそれほど上位に入っていなかったメンバーがQ1の上位につけた。4番手には昨年ウイナーのLEON CVSTOS AMG、5番手には山下健太がアタックしたVivaC 86 MCが続いた。
一方、波乱となったのは公式テストから好調だったB-MAX NDDP GT-RやD'station PorscheがQ1脱落を喫したことだろう。コンディションが午前中からは異なったとは言え、やや驚きの展開となった。
■Q2も赤旗提示。谷口信輝渾身のアタックも届かず
GT500クラスのQ1を挟んでスタートしたGT300クラスのQ2。心配された雨は強くはなってはおらず、各車コースインとともにウォームアップを行い、アタックを展開していく。そのなかで、アタックが本格化していくと蒲生尚弥が駆るLEON CVSTOS AMGが1分25秒044をマーク。それに中山雄一のJMS P.MU LMcorsa RC F GT3が続く。
しかし、その直後永井宏明がアタックしていた30号車TOYOTA PRIUS apr GTが、パイパーコーナーの立ち上がりの縁石をまたぎスピン。ストレートのコンクリートウォールにクラッシュしてしまう。これでこの予選2回目の赤旗が提示された。
Q2は残り5分で再開されたが、そのなかで7台のみがアタックを展開していく。ここで谷口がアタックしたグッドスマイル 初音ミク AMG、さらに松井孝允がアタックしたVivaC 86 MCがタイムアップする。
松井はすぐにアタックを終えたが、最後まであきらめぬ姿勢をみせたのは谷口だ。2周目に松井のタイムを破ると、今度はすでにアタックを終えていた蒲生のLEON CVSTOS AMGのタイムに迫っていく。しかし、0.122秒差でわずかに届かず、蒲生とLEON CVSTOS AMGのポールポジションが決まった。
2番手はグッドスマイル 初音ミク AMGで、メルセデスベンツAMG GT3勢がフロントロウを独占。3番手はVivaC 86 MCで、JAF-GT勢の最上位に。4番手はJMS P.MU LMcorsa RC F GT3がつけ、ブリヂストン勢はトップ4に2台を送り込んだ。以下マネパ ランボルギーニ GT3、LEON CVSTOS AMGというトップ6となっている。
「ポールポジションを獲ることができてホッとしてます」と地元岡山出身の蒲生は予選後笑顔をみせた。