スーパーGT第1戦は4月8日、岡山国際サーキットで公式練習が行われ、ZENT CERUMO LC500がトップタイムをマークした。
早朝から小雨が降るなど、灰色の雲に覆われた岡山国際サーキット。雨は降り止んだものの、路面は濡れたまま。2017年シーズン最初のセッションはウエットコンディションでの幕開けとなった。
定刻の9時になると、1コーナー寄りにピットがあるレクサス勢を先頭に両クラスのマシンが一斉にコースインしていく。序盤はテストから好調を維持するレクサスLC500勢を中心にタイムシート上位を埋めていったが、路面が乾きはじめ、セッション開始から20分ごろにはMOTUL AUTECH GT-Rのロニー・クインタレッリがトップを奪ってみせる。
その後、雨は降らず時間経過とともに路面コンディションは改善へ向かうが、日が差していないこともあり、なかなか完全なドライコンディションには至らず。そこで“ちょい濡れ”コンディションで高いパフォーマンスを発揮するダンロップタイヤユーザーのEpson Modulo NSX-GTやヨコハマタイヤ勢のフォーラムエンジニアリング ADVAN GT-Rなどがタイムシート上位に食い込み始める。
セッション開始から45分を過ぎた頃、GT300クラスのSUBARU BRZ R&D SPORTが最終コーナー手前で前走車を交わそうとしたところでウエットパッチに乗りバランスを崩しスピン。
マシンは180度反転して、ピットレーン入り口のイン側コンクリートウォールにぶつかりストップしたが、マシンに大きなダメージはなかったようで、すぐに走行を再開している。
また、スタートから60分を経とうかというところでARTO 86 MCがダブルヘアピンでスピン。アウト側のコンクリートウォールと正対する形でストップしたため、セッション初めての赤旗が掲示された。また、このタイミングでHitotsuyama Audi R8 LMSがパイパーコーナーの立ち上がりでスローダウンしストップしている。
ARTOはFROの手により救出され、自走でピットへ戻ったが、Hitotsuyama Audiは自走できず、けん引されてピットへ向かう。しかし、その途中にけん引ロープを掛けるフックがフロントグリルごと外れてしまうアクシデントが発生。これによりHitotsuyama Audiはコース上に止まったままになって撤収に手間取り、レッカー車での回収に切り替えられた。
■セッション終盤はレクサス勢が好調ぶり発揮
セッションが10時7分に再開されると、混走セッション残り10分となるタイミングで中嶋一貴操るau TOM'S LC500が1分20秒982に浮上するが、直後にカルソニック IMPUL GT-Rの安田裕信、ARTA NSXの小林崇志らが、そのタイムを上回る。
すると、すぐさま王者DENSO KOBELCO SARD LC500のヘイキ・コバライネンが1分19秒382でトップに浮上。2016年チャンピオンの貫禄をみせつけた。また2番手にはKeePer LC500、3番手にWAKO'S 4CR LC500が続き、好調レクサス勢がトップ3を独占していく。
レクサス好調の流れは、セッション最後の専有走行でも変わらず。1分18秒600を記録したZENT CERUMO LC500の立川祐路を先頭に、au、KeePer、DENSO、とLC500がトップ4を独占してみせた。
対するニッサン勢はフォーラムエンジニアリング ADVAN GT-Rの4番手が最上位。ホンダ勢はMOTUL MUGEN NSX-GTの5番手がトップと、ヨコハマタイヤユーザーが一発の速さを見せて上位に食い込んでいる。
GT300クラスはグッドスマイルAMG、LEON CVSTOS AMGとメルセデス勢がワン・ツー。3番手にB-MAX NDDP GT-Rがつけ、GT3勢が速さをみせる形となった。
JAF-GT/マザーシャシー勢最上位は2016年王者VivaC 86の9番手。また、7号車Studie BMW M6はトラブルか、セッション中に一度もコースインできていない。
スーパーGT第1戦はこのあと、14時45分よりノックアウト形式の予選セッションが行われる。