3月中旬に行われたイタリア・ヴァレルンガサーキットでのシェイクダウンテストを終え、WECはいよいよ公式プログラム「プロローグ」へと入った。
年間参戦を予定している全クラス、全チームが一堂に会するのはこれが初めて。Clearwater Racingはすでに昨年のル・マン24時間の参戦経験から、オーガナイザーや他のチーム、そして地元のモータースポーツファンからも認知され、歓迎ムードを感じながらのテストスタートだった。
1日目、モンツァを初走行するチームオーナー兼ドライバーのモク-ウェン・サン選手からスタート、まずはコースの慣熟を行う。
続いて澤もコースイン。初じめてのコースながら約5周で想定タイムを出して、いち早くエースドライバーのマット・グリフィン選手へと交代。
1日目はクラス4番手で終えるも、セットアップとロングラン中心の為にあまりタイムや順位は気にせずに、課せられたメニューの消化に集中。
2日目は予選用のセットアップをグリフィン選手が進め、澤も週末を通して初の新品タイヤを投入。
他車に引っかかりながらも2日間を通じてのチームのベストタイムとなる1分50秒2でその時点でクラストップ。最終的にはクラス2位でテストを終える。
サン選手も新品タイヤで1分51秒6と初コースながらきっちり帳尻を合わせてくるアマチュアドライバーらしからぬ走りをみせた。
グリフィン選手は開幕戦のシルバーストンに向けて新しい方向のセットアップを試すなど、精力的かつ順調な仕上がりを見せ、チームもドライバーも自信を持って開幕戦へと迎える状況で無事テストを終了することとなった。
澤コメント:
自分が中学生の頃にF1ドライバーを夢見て、日曜日の深夜にテレビにかじりついてみていた当時のF1グランプリで、数々のドラマを生んできたイタリア・モンツァ。
いま自分が巡り巡ってこの地に立ち、また、WEC世界選手権という素晴らしい環境のなかに身を置き、走っていることに感激を覚えています。
今年はこうした気分を来週のシルバーストン、スパ・フランコルシャン、ニュルブルクリンクなどでも味わえることが今から楽しみです。
そして先月のヴァレルンガでのテストに引き続き、ここモンツァでも順調にテストメニューを消化。また、コース上での他クラスとのコミュニケーションも確認できました。
なにも心配なく来週の開幕戦、イギリス・シルバーストンに向かうことができそうです。
改めてご支援いただいている皆様に感謝の気持ちと、今まで通り変わらない自分のスタイルでやるべくことをやり遂げて1年を戦う決意を新たにしています。
さまざまなメディアもLMP1クラスのトヨタ以外で日本人ドライバーのフル参戦は私だけのようで注目を頂いてます。
きっちりと自分ならではの生き様を皆様に見ていただけるよう、またこの素晴らしい挑戦を少しでも共有して頂けるように魂を焦がして走ってきたいと思います。引き続きご支援のほど宜しくお願いいたします。