トップへ

F1中国GP欠場のウェーレインを心配しつつも「自分なら100%でなくとも出る」とペレス

2017年04月07日 15:01  AUTOSPORT web

AUTOSPORT web

オーストラリアGPでは金曜フリー走行のみに出走し、欠場を決めたウェーレイン
フォース・インディアF1のセルジオ・ペレスは、パスカル・ウェーレインのF1欠場について隠された事情がないことを願っており、もし自分がザウバーのドライバーだったなら出場を切望するだろうと語った。

 ウェーレインは、オーストラリアGP欠場を予選日の朝に決定。2017年最初の合同テストもレース・オブ・チャンピオンズでのクラッシュによる負傷を理由に欠席しており、開幕戦ではトレーニング不足による体力面の不安を訴えていた。

 ウェーレインは中国GPを欠場することが決定しており、バーレーンGPも不参加となる可能性がある。代役は引き続き、アントニオ・ジョビナッツィが務める。フォース・インディアのペレスは、ウェーレインの現状について以下のように述べている。

「彼の状況が、大ごとではないことを心から祈っている。僕も2011年のモナコGPで事故があり、似たような状況にあったことを覚えている。レースドライバーとしては、100%の力でレースができる状態ではなくても、それほど気にならないものだ」

「僕ならレースに出る。それが体力を戻すのに最良の方法だ。ただ、ドライバーもそれぞれ異なる人間なのだから、彼の選択を尊重するよ」

「何でもないことを心から祈っているし、パスカルがなるべく早く復帰できるといいと思う。僕だったら、体力が100パーセントの状態でなくてもレースに出るけどね」

 2011年当時ザウバーに在籍していたペレスは、モナコGP予選でクラッシュを喫し、脳しんとうを起こした。この影響により、2週間後のカナダGPは直前で欠場を余儀なくされた。 

 ペレスは当時を振り返り、体調が完全に戻るまでにはおよそ4、5戦を要したと言う。

「僕個人としては、レースがしたいし、マシンに乗りたいと思う。他のドライバーに自分の場所を取られたくはない。パスカルの本心も同じだといいし、戻ってこれることを願っている」

 6日に中国で質問を受けた他のドライバーも、ウェーレインの選択を支持している。

 ルノーF1のジョリオン・パーマーは「できないことを正直に話し、出場しないと決めたことは、責任感のある判断だ」と語った。また、ハースのロマン・グロージャンもウェーレインを「とても勇敢だ」と評し、以下のように述べている。

「ドライバーは皆、冬のトレーニングに多くの努力を注いだ。もし僕が昨年と同じ体力のままで今季のマシンに乗っていたら、少し苦労していただろう。誰にも何も言わずにレースに出て、何らかの理由でリタイアすることだってできたはずだ。『自分と他人を危険な目に合わせるようなリスクは取らない』という選択は、とても勇敢だ」

 ウェーレインのチームメイトであるマーカス・エリクソンは、メルボルンの金曜フリー走行時点では問題があるようには見えなかったため、直前になっての変更に「少し驚いた」という。しかし、レースが可能な体調かどうかはウェーレイン自身にしか判断できないと、エリクソンは主張する。

「最終的に、体調がどうなのかを本当にわかるのは、マシンに乗る本人だけなんだ。彼が欠場すべきか、しないべきかを他人が何日間も推測することはできるけど、体調の良し悪しを感じ取れるのは、パスカル本人だけだ」