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スーパーGT:事前テストで苦難続く埼玉トヨペット、開幕戦はチームの原点“完走”を目指す

2017年04月07日 13:40  AUTOSPORT web

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埼玉トヨペットGreen Brave マークX MC
スーパー耐久や86/BRZレースで活躍するディーラーチーム、埼玉トヨペットGreen BraveがついにスーパーGTデビュー戦を迎える。ここでは、新たな挑戦に挑むチームの最新情報をお届けする。

 開幕戦岡山でドライバーを務めるのは、5シーズンぶりのスーパーGT参戦となる番場琢と昨年の第6戦鈴鹿以来の参戦となる脇阪薫一のふたり。

 ピット作業やマシンのセットアップはモータースポーツ室のスタッフ(近藤、関口、佐藤)と、4名の店舗メカニック(新座支店 平松、入間支店 内野、久喜支店 岩渕、熊谷支店 小川)が行う。

 チームは2月21日に行ったシェイクダウン以降、約1カ月の間に岡山、もてぎ、岡山、富士とマークX MCのテストを行ってきた。ニューマシンにありがちなマイナートラブルをつぶして、開幕戦に向けたセットアップを進めてきたが、まだトラブルの火種を消しきれていないのが現状だ。

 当初、参戦がアナウンスされていた平沼貴之のデビューが第2戦以降に持ち越しとなったのも、このマシントラブルが要因。最後の合同テストとなった3月25日の富士テストでもマシントラブルがあった上、翌26日の走行が悪天候で中止となったため、ルーキーテストを受けることができなかった。

 番場は「まだ、いろいろなトラブルが出ている途中で、ぼくら(プロドライバー)も苦労しています」と状況を説明する。

「平沼さんが安心して乗れるクルマをつくるのが最大の目標。それにはもっと(走行)距離を稼がないと」

「難しいと思いますが、表彰台に1回は立ちたいと思っています」

 また、開幕戦では4名の店舗メカニックの活躍にも注目だ。4名は普段、埼玉トヨペット各支店に勤務しているサービスエンジニア。普段は顧客の車両整備や車検を担当している。

 スーパーGTと一般車の整備に共通性はないと思われがちだが、基本は一緒。もちろん、スーパーGTマシンの整備に特化した訓練も積んできている。彼らの雄姿をパドックやスタンド、テレビ等でチェックしてほしい。

 第1戦岡山のレース距離は300km。時間にして2時間ほどで、スーパー耐久で9時間レースを経験しているチームにとっては短く感じるが、細心の注意をもって、マシンをチェッカーまで運ぶ。

“完走”はチーム結成当初からの原点。ディーラーチームとしてあるべき姿でもある。課題はたくさんあるものの、シーズンはこれから。スーパーGT初登場となる“緑の勇者たち”に注目だ。