第2戦中国GPの木曜FIA会見では、前回のオーストラリアよりも人数が減って3人+3人の2部制というスタイルになり、第1部はセバスチャン・ベッテルとマックス・フェルスタッペン、ニコ・ヒュルケンベルグの3人が登壇。
開幕戦勝者のベッテルは「まだ1戦終わったにすぎないし(開幕勝利に)そんな大きな意味はないよ」と慎重なコメントをしながらも、昨年とは打って変わってもの凄く上機嫌。中央席に座ってニコニコと両側のドライバー2人を交互に見やるなど、早くも王者の風格?
昨年はコース上でのバトルを巡って一悶着あったベッテルとフェルスタッペンの2人ですが、今年のレースのフィジカル的な厳しさを聞かれてベッテルが「10年前と較べて燃料も車重も大幅に上がっていることを考えると、もの凄い速さだよ」と言うと、フェルスタッペンがすかさず「セブは他の人より1周1秒速く走ったんだから、そりゃキツいでしょ」と皮肉交じりのツッコミを。
メルボルンでルイス・ハミルトンを抑え込みベッテルの優勝に大きく貢献したフェルスタッペンはレース後に「セブにビールを奢ってもらわなきゃね」と話していましたが、オーストラリアは18歳から飲酒が許されているので19歳のフェルスタッペンもセーフ!
中国に来て「セブからビールは奢ってもらった?」とフェルスタッペンに質問が飛ぶと、隣のベッテルが今度はすかさず「じゃ、これをあげるよ」と、持っていたミネラルウォーターのペットボトルをフェルスタッペンの前へドン!
これにフェルスタッペンは「水じゃ満足できないから要らないよ!」と返していましたが、なんと中国では飲酒の年齢制限がないので、フェルスタッペンはまたしてもセーフ。ベッテルにもらえなくても、レースで表彰台に上って自分の力でしっかりとシャンパンを飲んでもらいましょう。
そんな和気あいあいと盛り上がった第1部が終わると、第2部のキミ・ライコネン、カルロス・サインツJr.、アントニオ・ジョビナッツィの3人がやってくる……はずだったのですが、いつまで経っても来ない! なんと記者会見場と交互に行なわれるTV囲みは、上海の広~いパドックの巨大な池の向こうで行なわれていたのです。
ドライバーをアテンドするはずの各チームの広報もどこに行ったら良いのかよく分かっておらず、雨の中をウロウロ。ちゃっかり者のフェルスタッペンとヒュルケンベルグは屋根付きの電動カートで濡れることなく移動しましたが、上機嫌のベッテルは雨に濡れるのも気にせず自分の足で歩いてさっさとTV囲み会場へ。
ベッテルが完全に中国GP木曜会見の主役となったところで、第二部はそれほど盛り上がる場面もなく粛々と終了。しかしFIA会見も初体験の新人ジョビナッツィは終始ニコニコしていて、会見後にザウバーの広報女史から「アントニオ、これが記者会見ってものよ」と言われてご満悦だったのでした。