F1中国GPを前に、メルセデスF1チームのトト・ウォルフが週末のレースに向けた抱負を語った。
■メルセデスAMG・ペトロナス・フォーミュラワン・チーム
トト・ウォルフ
オーストラリアGPは新たな技術レギュレーション、マシン、タイヤ、ドライバーで行われた、最初のレースとなった。多くのデータを集めることができたので、これをアイディアに落とし込んでいけば、将来的により良い決断をしていくうえでの手助けになるだろう。
集団としても個人としても、チーム内で各々が成長を遂げつつある。我々は日々、改善を試みているんだ。あの日、メルボルンではフェラーリのほうが優れていたので、彼らをもう一度打ち負かすための改善を進めていかなければならない。
過去3年間の我々は異常だったので、自分たちに対する期待値を慎重にコントロールしていく必要がある。これまで成功を収めてきたという記録にもとづいて、この先も勝利に向かってスムーズに進んでいけるなどと思っていたら、それは間違いだとすぐに証明されるだろう。自分たちの弱点がどこにあるかを特定したうえで、対策をしていく必要がある。
まったく新しいレギュレーションのもとで行われた開幕戦のダブル表彰台が、良い結果だったことは誰の目にも明らかだ。けれども改善できる箇所はいくつもあるので、これに満足しているわけにはいかない。先週、我々はこの部分に焦点を当ててきた。我々はレースに刺激を求めているのではない。最大限のパフォーマンスを発揮するために、課題をこなしている。
いまのところ、両ドライバーの今季へのアプローチは、私にとっての励みになっている。ルイス(ハミルトン)はコースの内外を問わず、過去4年間に見てきたなかで最高の状態にある。彼は自分がチームの大黒柱となったことを、メルボルンで証明してみせた。バルテリ(ボッタス)はうまくチームに順応し、高いレベルでのパフォーマンスを発揮している。プレッシャーを乗り越え、スムーズにニコ(ロズベルグ)の役目を引き継いでくれた。
若手ドライバーたちも、さまざまな形で良い印象を与えてくれている。メルボルンでのエステバン(オコン)は(フェルナンド)アロンソや(ニコ)ヒュルケンベルグといったトップドライバーたちと戦っただけでなく、初ポイントを獲得した。彼のことを誇りに思っているよ。
パスカル(ウェーレイン)はひどく不運に見舞われてしまっていて、同情している。メルボルンで求められるレベルのパフォーマンスを発揮できないと、ザウバーにきちんと報告するという大人な対応には驚かされた。勇気のいることだし、無欲でなければできない。チームのなかでの彼の評価は上がったことだろう。パスカルは身体をきたえ、強さを身につけてカムバックしなければならない。コクピットに戻った彼が、以前と同じだけの能力を証明するだろうという確信を持っている。
オーストラリアは学ぶべきことの多い週末だった。中国に向けての準備は整っているし、新たなバトルを楽しみにしているよ。