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「電力自由化」から1年、約8割が「電気代が高い」も電力会社を替えないワケ

2017年04月05日 16:24  Techinsight Japan

Techinsight Japan

電力自由化、電力会社を切り替えないワケは?
一般家庭が電力の購入先をさまざまな事業者から選択できるようになった「電力自由化」が2016年4月に施行されてから1年が経った。今年3月に行われたある調査では、8割以上の人が現在の電気代を高いと感じているが、電力会社を切り替えた人は2割に満たなかったという。価格に不満を持ちながらも、電力会社を切り替えないワケとは? そこには一部、思い込みや認識不足もあるようだ。

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電気プラン「自然でんき」を提供しているソフトバンクが、今年3月に20代~50代の男女500人にインターネット調査を実施した。まず「電力自由化という言葉を知っているか」尋ねたところ、90.4%もの人が「はい」と回答した。一方「電力自由化後、電力会社を切り替えたか」という質問に、「はい」と答えたのはわずか16.8%。ほとんどの人が電力自由化について認識しているが、電力会社は替えていない状況が見て取れる。現在の電気代に不満がないのなら納得の結果であるが、実に82.2%の人が現在の電気代を「高い」「どちらかというと高い」と回答している。ならばなぜ電力会社を切り替えないのだろうか。


そこで、電力会社を切り替えていない人たちにその理由を聞いたところ、トップは「手続きが面倒そうだから」(42.1%)、続けて「安くならなさそうだから」(28.6%)、「どの会社を選べばいいかわからないから」(22.6%)という結果が出た。さらに「面倒」というイメージについて調べるため「電力会社の切り替えにどれくらいの時間を要すると思うか」質問したところ、3人に1人以上(34.2%)が「1時間以上」と回答した。「30分から1時間」が19.2%、「15分から30分未満」が23.8%であり、合わせると77.2%もの人が「電力会社の切り替えに15分以上はかかる」と考えていることが明らかになった。しかし、Webを使用した場合、実際には10分もかからないそうだ。


電気代節約のために何か行っている人も半数以上(58.8%)いて、具体的には「電気のスイッチをこまめにオン/オフしている」(90.8%)、「LEDに変えた。もしくは、徐々に変えている」(48.0%)、「省エネ家電を使っている」(30.3%)、「コンセントをこまめに抜いている」(42.9%)などが挙げられた。もちろんこれらの節約は電力を無駄遣いしないためにも大切だ。しかし電気代を見直すならば、電力会社を一度検討してみる必要もありそうだ。

(TechinsightJapan編集部 高沢みはる)