4月2日、イタリア・モンツァで開催されたWEC世界耐久選手権の公式テスト“プロローグ”は2日目を迎え、TOYOTA GAZOO RacingのトヨタTS050ハイブリッドが前日に続いてトップタイムをマークした。
テスト最終日となる2日目は午前と午後、3時間ずつ計6時間のセッションが設けられた。この日もポルシェ、トヨタを筆頭に各チームとも積極的に走行を重ね、2週間後に迫った開幕戦シルバーストン6時間に向け、データを集めている。
午前のセッションでトップに立ったのはポルシェ。ポルシェ919ハイブリッド1号車を駆るニール・ジャニが1分32秒020をマークすると、僚友2号車のブレンドン・ハートレーが0.004秒差でこれに続き、ポルシェ勢がワン・ツーとした。
一方のトヨタは、8号車をドライブする中嶋一貴が1分32秒500というタイムで総合3番手。7号車の小林可夢偉が同4番手となった。なお、いずれのタイムも前日トヨタ8号車のマイク・コンウェイが記録したベストタイム、1分31秒332には届いていない
シーズン開幕前最後のセッションとなった午後、ピットレーン出口のシグナルがレッドからグリーンに変わると同時にトヨタ8号車のニコラス・ラピエールがコースイン。すると、2周目に1分30秒547というタイムをマークしてみせる。
また、ラピエールのあとに8号車のステアリングを握ったアンソニー・デビッドソンも35周目に1分30秒809をマーク。トヨタ7号車とポルシェ勢は1分30秒台に入れることができず、8号車トヨタが2日目、そして2日間の総合トップとなった。
午後の2番手はトヨタ7号車がつけ、ポルシェは3、4番手となった。ポルシェ勢の2日目ベストは、1号車をドライブしたニック・タンディの1分31秒844だった。
■新参者がトップタイムをマーク
前日、ヴァイヨン・レベリオンがワン・ツーを記録したLMP2クラスは、新規参戦チームのTDSレーシングが1分36秒078を記録すると、これが2日間のクラス最速タイムとなっている。
LMGTEプロクラスは、前日クラストップとなった新型ポルシェ911 RSRが2日目も速さをみせ、92号車ポルシェのケビン・エストレが1分47秒507でクラス首位に立つ。
2番手には僚機の91号車ポルシェがつけ、3番手以下は67号車、66号車のフォード勢、51号車と71号車のAFコルセ勢、そしてアストンマーチンの95号車、97号車と、メーカーごとに並ぶ形となった。
LMGTEアマクラスはフェラーリ488 GTEを走らせるスプリット・オブ・レースが1分49秒843でクラストップ。新加入の元DTMドライバー、ミゲル・モリーナがクラス唯一の1分49秒台に入れてみせた。
クリアウォーター・レーシングのフェラーリ488 GTEを駆る澤圭太は1分50秒271を記録し、クラス6番手につけている。
2017年のWEC開幕戦は4月14日(金)~9日(日)、イギリスのシルバーストン・サーキットで行われる。
■2017年WECプロローグ総合結果