4月1日、イタリア・モンツァでWEC世界耐久選手権の公式テスト“プロローグ”が開幕。テスト初日は、TOYOTA GAZOO Racingの7号車トヨタTS050ハイブリッドが総合トップタイムをマークした。
毎年、WECのシーズン開幕を前に行われるプロローグテスト。2017年は開催地をフランスのポール・リカールから、よりル・マン(サルト・サーキット)のスピードレンジに近いモンツァに移して開催することとなった。このテストには最高峰のLMP1クラスからLMGTEアマまでの4クラス、計27台が参加している。
LMP1を戦うポルシェとトヨタは、3月31日にお披露目したばかりの新型マシンを各2台ずつ投入。午前と午後、そして夜間の計3回のセッション、8時間におよぶ初日のテストで精力的に走行を重ねた。
午前中に行われた最初のセッションは、選手権2連覇中の王者ポルシェが速さをみせ、ニール・ジャニがドライブする1号車ポルシェ919ハイブリッドが1分32秒068でトップにつける。ジャニは初日3回目のナイトセッションで自己ベストを更新する1分31秒666をマークし、セッション首位に立った。
対するトヨタは、午後のセッションで7号車TS050ハイブリッドを駆るマイク・コンウェイがこの日の最速タイムとなる1分31秒332を記録。さらに、中嶋一貴がドライブする8号車が1分32秒062でこれに続き、トヨタはこのセッションでワン・ツーを独占した。
現地時間19時からのナイトセッションは気温が下がるためタイムアップが期待されたが、セッション序盤から降雨に見舞われてしまい、ポルシェとトヨタ、ほか数チームを除いた多くのチームが走行を控えることに。
そんななか、前述通りポルシェのジャニが自己ベストをマークしたほか、2号車ポルシェを駆るアール・バンバーも初日総合3番手タイムとなる1分31秒823を記録。また、午後のセッションで2番手となった中嶋一貴も、このセッションで1分31秒台に入れ総合4番手につけている。
■ブルーノ・セナがLMP2トップ。新型ポルシェ911も好スタート
今季、全チームが新型マシンと導入することになったLMP2クラスは、ブルーノ・セナが駆るヴァイヨン・レベリオンの31号車オレカ07・ギブソンが1分36秒094でクラス首位に。同2番手に13号車のマティアス・ベッシェがつけ、レベリオンがクラスワン・ツーとした。
LMGTEプロクラスは、ポルシェ92号車のマイケル・クリステンセンが1分47秒379をマークし、クラス首位。WEC初走行となる新型ポルシェ911 RSRが幸先のよいスタートを切っている。
LMGTEアマクラスは今シーズン、タイヤメーカーをミシュランからダンロップにスイッチしたガルフ・レーシングの86号車ポルシェ911 RSRが、1分50秒035でクラストップに。澤圭太が所属するクリアウォーター・レーシングの61号車フェラーリ488 GTEは同3番手につけた。
■2017年WECプロローグ 1日目総合結果(PDF)