2018年卒の学生の就活がスタートした。選考が進めば面接を受けることになるが、企業の中にはあえて答えにくい質問をぶつけるところもある。
キャリコネニュースでは3月28日に「面接でされた答えに困る質問」という記事を掲載した。「卵料理10個あげろ」「生きる幸せとは何か」など、答えに窮する質問を紹介した。
この中に、「会社の悪口を言ってください」という質問があったが、これがスレ主の心に残ったようで、この記事を同日2ちゃんねるに「面接官『この会社の悪口を言ってください』なんて答えるのが正解なの?」というスレッドを立てた。
「採用面接で悪口を言わせる点でしょうかね?」というマジレスも
「あなたの短所は?」という質問に似てはいるが、会社の短所を面接官の前で言うのは気が引けてしまう。キャリコネニュースの記事内では、集団面接を受けた4人のうち、3人が何も言わずもぞもぞしていたが、1人の女子学生が物怖じせずに会社の批判を述べたというエピソードを載せた。女子学生が選考通過かと思いきや、なんと落選。次に進めたのは、答えなかった3人だったというのだ。
2ちゃんねるのスレッドでは、「また奴隷採用面接官か」「奴隷度チェックかよ 」「奴隷度チェックかよ」「要するに文句を言わない奴隷が欲しいんだよ」などの皮肉が続々と書き込まれている。粉飾決算をして結局倒産した会社もあるため、不正を見て見ぬ振りできる社員を求めていると思われても仕方ない。
また、
「こんな馬鹿な質問を投げかける人間が採用担当しているところです」
「採用面接で悪口を言わせる点でしょうかね?」
「無理難題を言う面接官が要ることですかね 」
などのマジレスも多く書き込まれていた。
「短所もわかった上で、覚悟を決めて志望している人かの確認」という意味も
一方で、「悪いところを言いつつ、改善案出せたらベストじゃないの? 」など、正直に答えることが正解とは限らない、という指摘も目立つ。
「改善点を言うのが正解だろうけど 発言した内容が本当の悪口だったんだろう 」
会社や人の悪い点を明け透けに言えば、採用担当者から「入社後に何か問題を起こすのでは?」「企業秘密を口外されるのでは?」などの疑いの目を向けられかねない。
では面接で「会社の悪い点を挙げてください」と言われたら、学生はどう対処したらいいのか。就職コンサルタントの坂本直史氏は、2013年に「朝日新聞ひろば」に掲載された記事で、企業の意図をこう説明した。
・客観的な根拠に基づいた発言をする人かの確認
・短所もわかった上で、覚悟を決めて志望している人かの確認
説明会で聞いたことなど「主観的」な意見を述べる学生が多いが、それでは説得力が欠けているというのだ。また学生としても、企業の短所を把握しておくことで入社後に「思ったのと違う」と後悔し、退職してしまうリスクを防ぐこともできると紹介している。
単に短所だけを述べるのではなく、普段から企業研究や新聞・ニュースなどで情報収集を行い、相手に客観的意見を述べられるようにしておけば、「弊社の悪口を言ってください」と言われても慌てずにすみそうだ。