クラウドソーシングサービスを運営するランサーズは3月31日、「フリーランス実態調査」の結果を発表した。フリーランスでない人と比べるとフリーランスの人の方があらゆる点で満足度が高いということがわかった。
フリーワーカーは週平均14時間労働で年収122万円
同社は2月中旬、フリーランスとノンフリーランスの両方を含む20歳~69歳の男女3095人にアンケートを実施。フリーランスとして働いている人は17%だった。
一口にフリーランスと言っても、様々なタイプがある。企業で働きながら、副業としてフリーの仕事を請け負う「副業系すきまワーカー」は、フリーランスのうちの41%を占める。雇用はされていないが、特定の企業から仕事を受注している「パラレルワーカー」は25%で、特定の契約先を持たず、主にクラウドソーシングで仕事を請け負っている「フリーワーカー」は5%。個人事業主・法人経営者は「独立オーナー」に分類される。
1週間の平均労働時間は、「すきまワーカー」で6.3時間、「パラレルワーカー」で13.7時間、「フリーワーカー」で14時間、「独立オーナー」で33.6時間となっている。
フリーランスの年収は、すきまワーカーで平均60万円、パラレワーカーでは平均129万円、フリーワーカー平均122万円、独立オーナー平均350万円だった。
「フリーランスのままが良い」は57%、「企業に雇用されたい」は4%
フリーランスとノンフリーランスの人に、「自由である」「裁量が大きい」「仕事に誇りを持てる」「達成感がある」「仕事に熱心である」「満足している」などの項目があてはまるかどうか聞いたところ、どの項目でもフリーランスの方が割合が高かった。
満足している理由として、「ワークライフバランスが良くなった」「家族との時間が持てるようになった」と仕事以外の時間が充実したと答えた人は過半数に上った。他にも「自分の能力を生かせている」や「収入が増えた」を挙げる人もいた。
またフリーランスを対象に今後の働き方の希望を尋ねたところ、「現在の働き方を続けたい」と回答した人が57%に上った。これは「企業で雇用されたい」の4%を上回っており、満足度の高いフリーランスの人たちは、これまでの働き方を継続したいと考えているようだ。
もちろんフリーランスで働くことの短所もある。「収入がなかなか安定しない」(45%)「社会的信用を得るのが難しい」(17%)「仕事がなかなか見つからない」(15%)といった悩みを抱えている人は多い。