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エレファントカシマシ、15年ぶりMステ出演! 全力パフォーマンス&トークに注目

2017年03月31日 16:43  リアルサウンド

リアルサウンド

エレファントカシマシ『All Time Best Album THE FIGHTING MAN』通常盤

 今年デビュー30周年イヤーを迎えるエレファントカシマシが、本日3月31日放送の『ミュージックステーション 3時間SP』(テレビ朝日系)に実に15年ぶりに出演する。


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 彼らは中学時代のクラスメイトである宮本浩次(Vo/Gt)、石森敏行(Gt)、冨永義之(Dr)と冨永の高校時代のクラスメイト高緑成治(Ba)による4人で結成されたバンドだ。30年にわたる彼らのキャリアを振り返ってみると、決して順風満帆とは言えない。これまでに3回のレーベル移籍を経験し、2006年には冨永が慢性硬膜下血腫を発症、2012年には宮本が急性感音難聴を発症し約1年ライブ活動を休止するなど、まさに波瀾万丈な経歴である。


 バンドによってはこうした経歴によってマイナスなイメージがついたり、解散や活動休止に至ることもある。しかし彼らの場合は、むしろひたむきで熱い歌詞の説得力が増し、プラスに働いているように思う。3月28日に出演した『Good Time Music』(TBS系)でファン投票第3位に選ばれた「俺たちの明日」の歌い初めは<さぁ 頑張ろうぜ!>と、直球すぎるほどの歌詞だ。しかし同番組でファンはむしろ「そこでグッとつかまれた」と語っていた。


 さらにライブでは「エブリバディー!」と何度も呼びかけたり、髪をかき乱して汗だくの宮本が自分のシャツを破いたり、高緑のベースを奪い取ったり……と何かが憑依したのでは、と思うほど熱いパフォーマンスを見せる。常に全力だからこそ、今なお幅広い年代を魅了し続けているのだ。

 音楽以外にも、執筆業(『明日に向かって歩け』(集英社)や『東京の空』(ロッキング・オン)など)や俳優業(ドラマ『俺のセンセイ』(フジテレビ系)主演など)でも活躍するという多彩さを見せている宮本。しかし、『Good Time Music』では光浦靖子(オアシス)や及川光博が「悲しみの果て」への思いを語ると、ぎゅっと眉間にしわを寄せ、頭を抱えたかと思いきや突然立ち上がるなど、謎めいた行動も多かった。その後も宮本は困惑すると、度々ギターの石森に同意を求める様子が印象的だった。ちなみにこの時の行動は、褒め言葉にどう反応すれば良いかわからない、という照れ隠しだったようだ。ライブでの凛とした宮本とはギャップがあるが、飾らない姿も魅力の一つだろう。


 さらに3月26日放送の『ワイドナショー』(フジテレビ系)では、森友学園問題について身振り手振りを交えて"珍回答”をし、過去に『HEY!HEY!HEY! 』(フジテレビ系)でも共演した松本人志(ダウンタウン)に「こんなにブッキングに失敗することってあるんやな」と苦笑される場面も。こうした言動から宮本の不器用で純粋な人柄と、それを静かに見守る石森、冨永、高緑というメンバー間の関係性も含めてバンドが愛されていることがよくわかる。


 今夜の『ミュージックステーション』では彼らの“再デビュー”曲とされる「悲しみの果て」を披露するとあり、そのパフォーマンスとともに宮本の口からはどんな発言が飛び出すのか。3人のメンバー同様温かく見守りたい。(村上夏菜)