就職情報を提供する学情は3月30日、2018年卒業者を対象とした「就職人気企業ランキング」を発表した。総合1位はANA(全日本空輸)で、3年連続1位獲得という快挙になった。過労死問題が話題になった電通は、昨年の18位から大きく順位を落とし、44位だった。
カルビー、カゴメ、花王などBtoCの食品・生活用品の躍進目立つ
調査は9464人を対象とし、8505人から回答を得た。2位以下にはJAL(日本航空)、資生堂、オリエンタルランドが続く。
100位以内に最も多くランクインしたのは食品業界で、8位の味の素(前年7位)、9位のカゴメ(同15位)などがトップ10入りしている。前年度214位のカルビーは61位、雪印メグミルクは126位から69位まで順位を上げており、業界全体として人気が高まっていることが伺える。
生活用品・化粧品メーカーの躍進も目覚ましい。資生堂が上位に来るのは例年のことだが、今年は花王(6位、前年43位)、コーセー(25位、同56位)、ライオン(68位、同180位)、カネボウ化粧品(79位、同116位)、ユニ・チャーム(85位、同154 位)など、同業他社も上位にランクインした。総じてBtoCメーカーの人気ぶりが明らかになった。
一方で、例年人気が高い総合商社と大手銀行は、業績の影響を受けてか順位を落としている。
男子1位は伊藤忠、理系1位は花王
男女別では、女子の食品メーカー人気が一目瞭然だ。トップ50社のうち18社が食品メーカーで占められた。女子のトップ3は1位から順にANA、JAL、資生堂と、総合順位と同じ会社が並ぶ。男子は様々な業界からバランスよくランクインしており、1位は伊藤忠商事だった。
文理別では、文系の1位・2位は前年と変わらずANAとJAL、3位にJTBがランクインした。理系は上から花王、資生堂、味の素の順に3つが並んだ。印刷・出版業や銀行は文系のトップ50には見られるが、理系では1社もランクインしなかった。