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2017年スーパーGT第1戦岡山の参加条件発表。NSX-GTの最低重量変わらず

2017年03月31日 11:41  AUTOSPORT web

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NSX-GTは今年もFR勢とは異なる重量でレースを戦うことになる。写真は3月のスーパーGT岡山公式テスト
スーパーGTをプロモートするGTアソシエイションは、3月30日付けで4月8~9日に開催する第1戦岡山の参加条件を発表した。GT500クラスのホンダNSX-GTの競技車両最低重量は2016年まで同様の1049kgとされている。

 スーパーGTでは、各車ごとに異なる性能のバランスを取るために、各大会前に参加条件を発表。参戦各車はこの条件に従い、車両の最低重量やエアリストリクター径、最大過給圧などを設定する必要がある。

 GT500クラスについては、今季から新型車両が登場するが、最低重量に関しては昨年から変更はなし。唯一ミッドシップレイアウトのホンダNSX-GTのみ参加条件が定められており、ホンダNSX-GTは1049kg、FRレイアウトのレクサスLC500、ニッサンGT-Rは1020kgが最低重量となる。ホンダ勢はハイブリッドユニット非搭載となった2016年のNSX CONCEPT-GTの頃からこの1049kgという車重で戦っており、NSX-GTに車両が変更となってからも同じ数字での調整となった。

 また、GT300クラスの参加条件も発表された。同クラスでは今年もFIA-GT3車両のBoP(性能調整)は、ブランパンGTシリーズを運営するSROのBoPをもとに決定。この数値に基づいてGTAがGT300マザーシャシーを含むJAF-GT勢の参加条件が定められる。

 注目のポイントとしては、これまでJAF-GT勢のトヨタ・プリウスGTとスバルBRZ GT300では最低重量/エアリストリクター径で3種類のテーブルがあったが、今季からひとつとなっている。またJAF-GT勢については新たにBoPウエイトが加算されており、プリウスは+15kg、BRZは+30kg、マザーシャシーは+40kgが加算された。

 各車の具体的な参加条件は以下のとおり。

Ⅰ.クラスI(GT500)

対象車種:HONDA NSX-GT
参加条件:競技車両最低重量=1049Kg

クラスⅠ(GT500)参加車両については、燃料補給装置の給油ホース内に流量オリフィス(内径25.0mm)が適用される。取付位置等については、末項を参照のこと。

Ⅱ.クラス II(GT300)
JAF-GT300
競技車両最低重量エアリストリクター径BoP重量備考TOYOTA PRIUS #301150kg28.32mm x2+15kgHYBRID重量:+73.0kgTOYOTA PRIUS #311150kg28.32mm x2+15kgHYBRID重量:+51.0kgSUBARU BRZ1150kg42.15mm x1+30kg 

※1 2017 年 JAF 国内競技車両規則第 3 章 10.3.2 に従った燃料補給装置流量リストリクター(φ33.0mm)が適用される。
※2 ハイブリッド車両については GTA が別途指定するデータを提出しなければならない。
※3 最低地上高はスキッドブロック厚 10mm(±2mm)、基準面とスキッドブロックの間にスペーサー15mm を装着とする。
※4 燃料補給装置の給油ホース内に流量オリフィス(内径 27.5mm)が適用される。取付位置等については、末項を参照のこと。


JAF-GT300 マザーシャシー
競技車両最低重量エアリストリクター径 BoP重量備考  1個2個トヨタ86 MCロータス・エヴォーラMCトヨタ・マークX MC1100kg40.00mm x1 28.29mm x2 +40kg

※1 2017 年 JAF 国内競技車両規則第 3 章 10.3.2 に従った燃料補給装置流量リストリクター(φ33.0mm)が適用される。
※2 最低地上高はスキッドブロック厚 10mm(±2mm)、基準面とスキッドブロックの間にスペーサー15mm を装着とする。
※3 燃料補給装置の給油ホース内に流量オリフィス(内径 27.5mm)が適用される。取付位置等については、末項を参照のこと。


FIA-GT3
競技車両モデル最低重量BoP車両重量エアリス径最低地上高給油リス備考レクサスRC F GT3GT3-0461300kg+15kg1315kg38.0mm x2F:96.0mm / R:280mm33.0mm アウディR8 LMS GT3GT3-0381225kg+25kg1250kg38.0mm x2F:65.5mm / R:128mm30.0mm BMW M6 GT3GT3-0431290kg+30kg1320kgnoneF:89mm / R:92mm35.0mm過給圧は表参照 ランボルギーニ・ウラカンGT3GT3-0401230kg+40kg1270kg38.0mm x2F:65.5mm / R:128mm30.0mm フェラーリ488 GT3GT3-0441260kg+15kg1275kgnoneF:73mm / R:98mm32.5mm過給圧は表参照 メルセデスベンツAMG GT GT3GT3-0421285kg+25kg1310kg34.5mm x2F:81mm / R:87mm33.0mm ポルシェ991 GT3-RGT3-0411220kg+20kg1240kg40.0mm x2F:72mm / R:124mm30.0mm ニッサンGT-RニスモGT3GT3-0301290kg+20kg1310kg40.0mm x2F:178mm / R:130mm34.0mm過給圧は表参照 ベントレー・コンチネンタルGT3GT3-0351300kg+10kg1310kg38.0mm x2F:70mm / R:80mm36.0mm メルセデス・ベンツSLS AMG GT3GT3-0281310kg+15kg1325kg38.0mm x2F:82mm / R:85mm37.0mm

※1 FIA-GT3 は FIA が指定するディメンションに従った形状を有するエアリストリクターを装着しなければならない。
※2 給油リストリクターの形状は、最少内径を除いて、2017 年 JAF 国内競技車両規則第 3 章第 10 条 10.3.2 第 3-2 図「流量リストリクター」の形状を
維持しなければならない。


最大過給圧
エンジン回転数[rpm]Ferrari 488 GT3BMW M6 GT3 最大過給圧[barA]@ Lambda 最大過給圧[barA]@ Lambda 40001.47 @0.921.78 @0.92 42501.49 @0.921.78 @0.92 45001.51 @0.921.81 @0.92 47501.53 @0.921.83 @0.92 50001.56 @0.921.88 @0.92 52501.58 @0.921.91 @0.92 55001.61 @0.921.95 @0.92 57501.62 @0.921.91 @0.92 60001.62 @0.921.86 @0.92 62501.62 @0.921.78 @0.92 65001.61 @0.921.71 @0.92 67501.57 @0.921.66 @0.92 70001.54 @0.921.58 @0.92 72501.49 @0.92≥75001.45 @0.92-

エンジン回転数[rpm]NISSAN GT-R NISMO GT3Bentley Continental GT3 最大過給圧[barA]@ Lambda 最大過給圧[barA]@ Lambda 40002.02245001.991.9250001.961.8255001.941.7560001.921.765001.891.6≥70001.871.5

上記値は 1010mbar の大気圧に対する絶対圧とする。
チームは各イベントにおいて GTA が発表する現地大気圧に合わせて過給圧を調整しなければならない。
GTA ロガーにおいて、アクセル開度>30%、エンジン回転数>3000rpm、進行方向加速度が増加もしくは保持の間の条件において、50ms 以上、規定過給上限値より+15mbar を記録した場合、審査委員会に報告される。