仕事をすぐに辞めるのは、あまり良いことじゃないという風潮がある。大方はその通りだと思うけど、中には長く続けていてもメリットが全くないようなブラック企業もある。そんな職場なら、さっさと辞めるのが正解だ。
悪質極まりない労働環境なんて、我慢すると体に毒。人間、スパッと考えを切り替えるというのも大事なものだ。(文:松本ミゾレ)
「店長がずっとずっと怒鳴りっぱなしだった。1日で辞めた」
先日、ガールズちゃんねるに「仕事を1ヶ月以内で辞めた人」と題されたトピックが立った。「なぜ辞めたんですか?」と、該当者にコメントを求めているトピックなんだけど、寄せられた声が結構すごい。
「上司からのセクハラ」
「パート一体で新人イビリ」
「ピンハネされたので。金の切れ目が縁の切れ目!」
「研修期間の時給が500円だった……。ここはブラックだと思ってさっさと辞めた」
と、こんな具合に色んな経験談が見て取れる。中には1か月と言わず、数日で見切りをつけたという声も多かった。
「2日で辞めました。飲食店で調理場が不潔で従業員の態度が悪かった。」
「一週間で辞めました。店長のパワハラが酷すぎた」
「飲食店のバイト行ったら店長がずっとずっと怒鳴りっぱなしだった。(中略)1日で辞めた」
本人が「あ、ここちょっとなぁ」と思う職場って、面接を受けるぐらいではなかなか見抜けない。実際に職場の雰囲気を感じ取って、初めて気付くことがほとんど。入社後の「失敗したかも」という感覚は、大抵当たっているもの。だったら無理せずにとっとと辞めてしまった方がいいだろう。
そもそも会社は生活のためのお金を稼ぐところ。だからこそ、みんな面倒くさい思いをしながら、毎日汗水垂らして働くのだ。
ここで大事になってくるのが、自分の求めている報酬と、職場の環境が釣り合っているのかどうかだ。忙しいし、残業も多いし、イビリも盛んだという職場なら割に合わない。だけど実際にはそういう劣悪な職場に限って、報酬がショボい。
世間には、就職先をさっさと辞めるのは、その人物に問題があるのではないかとする向きがあるけど、労働者が辞めるするという、そういう環境そのものが悪という場合も多い。誰だって居心地が良くて、お金もちゃんともらえる職場があったら、そこから脱出しようとなんか考えない。
始業前にカメラに向かって一人一人挨拶、という意味不明の職場も
今回ご紹介したトピックに、こういうコメントもある。
「行列ができる飲食店は1週間で辞めた。忙しすぎるのは仕方ないけど、始まる前にカメラに向かって一人一人挨拶(社長が見ているらしい)。バイトも含め、スタッフは全員その日の報告を社長にメール。一斉メールで『メールを怠っている者がいる』とか『素晴らしいメールをもらった』と、社長や店を褒めちぎっているメールが添付されていた。これが後々時給に関係するのかと思ったら無理やりでも褒めなきゃって思ったけど、会ったことないし、バカらしくて辞めた」
未だにこういうことをやってるところもあるんだなぁと、イヤ~な気持ちになった。どう考えても狂っている。というかこの社長の意図が分からない。従業員を過剰に管理しているようで、気持ちが悪い。こんなところで働いても、全く気持ちが休まることもないだろう。
表沙汰になってないだけで、わけのわからんルールが適用された馬鹿みたいな職場は、他にも色々あるんだろう。肌に合わない環境で労働したって、いいことは一つもない。
もしも今、あなたが自分の職場に対して思うところがあるんなら、行動してみてはどうだろうか。潰れてしまった方がみんなのためになる職場というのも、世の中にはあるんだし。