映画『ハネムーン・キラーズ』が7月1日から東京・新宿武蔵野館ほか全国でリバイバル上映される。
同作は実在の殺人鬼カップルを題材にした1970年公開のアメリカ映画。1940年代のアメリカを舞台に、異常な性欲を持ち、新聞の募集広告を利用して未婚の女性を誘惑する結婚詐欺師のレイモンド・フェルナンデスと、レイモンドの詐欺に協力を約束するも、彼が相手にする女性たちに嫉妬心を燃やすマーサ・ベックが、女性たちを次々に殺害していく姿を描く。
監督・脚本を手掛けたのは、作曲家として活動していたレナード・カッセル。当初は20代のマーティン・スコセッシが監督する予定だったが、降板によってカッセルがその後任に就いた。同作はカッセルにとって唯一の劇場映画作品となり、劇中ではグスタフ・マーラーによる楽曲が使用されている。フランソワ・トリュフォーは同作を「最も好きなアメリカ映画」、マルグリット・デュラスは「私の知る限り、最も美しい愛の物語の一つ」とそれぞれ賞賛したという。
なお『ハネムーン・キラーズ』とモチーフを同じくするファブリス・ドゥ・ヴェルツ監督作品『地獄愛』が、同日7月1日から新宿武蔵野館ほか全国で順次公開される。