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F1オーストラリアGP 木曜会見:不機嫌なアロンソが漏らした今の本音

2017年03月23日 17:51  AUTOSPORT web

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F1開幕戦オーストラリアGP 木曜会見 フェルナンド・アロンソ
待ちに待った2017年の開幕戦とあって、木曜日のFIA会見もトップドライバーや新人など注目のドライバーたちが勢揃い。去年までは5~6人が一堂に会するスタイルでしたが、今年からは記者会見とTV囲みを交互に行なう前後半の入れ替え制となり、4人ずつが登壇することに。 

 記者会見の前半はメルセデスAMGのルイス・ハミルトン、レッドブルのダニエル・リカルド、フェラーリのセバスチャン・ベッテルという3強チームの3人に、フェルナンド・アロンソという組み合わせ。

 マシンは苦戦を強いられていてもトップドライバーとして注目を集めているからこそのアロンソ起用だったはずですが、本人は相変わらず不機嫌な様子で、自席に着席しようとしたハミルトンが「イスがおかしい」と不調を訴えて交換するハメになりその場が笑いに包まれていても、アロンソだけはニコリともせず。ハミルトンがスマホを取り出してお馴染みの自撮りをし始めても、やはりニコリともせず。

 司会者からの質問には「この3週間、チームは全力で問題を解決しようと努力してきた。何が問題なのかはエリック(・ブリエ)やホンダに聞くべき質問だろう」と当たり障りのない回答をしたものの、フロアから「F1運営者が変わってF1に期待する新たなことは?」という質問にリカルドが「ラスベガス! ベガスでレースをしてほしい!」と笑顔で言うと、横からすかさず「ドイツGP!」と母国GPの復活を望むベッテル。するとハミルトンが「マイアミ! マイアミでレースをしたら絶対良いよ!」と畳みかけます。


 これを無言で聞いていたアロンソは、「僕はなんでも良いよ」と言った後に、「みんな同じエンジンにするとか、どう?」とまた自虐的なボケとも本気ともつかない一言を放ちます。

 すると隣のハミルトンは「それには同意できないね。ホンダじゃイヤってことでしょ?」と具体名を挙げてしまい、会場からは「オォ~!」と驚きとも感心とも取れる声が漏れました。

 ベテランドライバーが最後まで不機嫌そうな表情を崩すことなく前半30分のセッションが終わると、後半はバルテリ・ボッタス、フェリペ・マッサという移籍&出戻り組みの2人と、ランス・ストロールとエステバン・オコンというフレッシュな顔ぶれに。

 例年ならば、タイトル争いが期待されるドライバー2~3名と地元ドライバーや新人ドライバーという人選でしたから、基本的な路線は踏襲しながらも、4人+4人という前後半制になったことでより幅広いドライバーが選ばれるようになり、今回の改革は好評だったようです。

 これまで記者会見が終わるまで待っていたTVクルーの待ち時間が解消されたことや、TV囲みがファンの目の届く場所で行なわれるようになったことなども好評。

 リバティメディアによる買収に伴って様々な改革が進められているF1ですが、昨年の日本GP木曜会見中にハミルトンが写真アプリで遊んでいた“スナップチャット事件”によって改良の必要性が指摘されたFIA会見も、その改革の対象になったというわけです。