WTCC世界ツーリングカー選手権でホンダ・シビックWTCCをドライブしているノルベルト・ミケリスが、母国ハンガリーの後進育成のために新たなチーム『M1RA』を立ち上げ、TCRインターナショナルシリーズに参戦すると発表した。
ミケリスは2008年に岡山国際サーキットで開催されたWTCC日本ラウンドから参戦を開始し、2010年の岡山戦で初の表彰台を獲得すると、その年のマカオ、12年のハンガリーでも勝利。ハンガリーでは“母国の英雄”として、毎年多くのファンをWTCCハンガロリンクに集めている。
そんなミケリスは今季、ホンダのワークスドライバーとしてWTCCを戦うことになるが、一方でハンガリーの若手を育てるために、エンジニアのデイビッド・バーリとともに、ハンガリーのケチケメートに拠点を構える『M1RA』というチームを立ち上げることになった。
M1RAはすでにTCRインターナショナルシリーズに参戦している弱冠17歳のアッティラ・タッシと、イタリア人のロベルト・コルチアーゴを起用。ホンダ・シビックTCRで参戦する。
「長年自分のチームを作りたいと思っていたんだけど、それは自分のキャリアが終わってからだと思っていた。でも、2016年の終わりに、バーリ、ホンダ・シビックTCR、そしてTCRインターナショナルシリーズと、すべての要素が“正しいタイミング”で揃ったと感じたんだ」とミケリス。
「チーム立ち上げには深く関係した。チーム名さえもね。『ミラ(MIRA)』は私の妻の名前なんだ。だけど今の僕のメインの仕事は、ホンダのファクトリードライバーとしてWTCCを戦うことにある。M1RAの中での僕の仕事は、ハンガリーのレースの才能を育てることにあるんだ」
「デイビッド・バーリはチームプリンシプルを務める。彼はツーリングカーレースで多くの経験があるし、ずっと以前から知っていたんだ。デイビッドの兄弟のゲルゴは僕のWTCCのエンジニアだしね」