FIAはWRC世界ラリー選手権第3戦メキシコで総合2位を獲得したセバスチャン・オジエ(フォード・フィエスタWRC)に、ギヤボックスの規定違反があったとして調査を進めていたが、不正はなかったと判断した。
ラリー・メキシコでクリス・ミーク(シトロエンC3 WRC)に続く、総合2位を獲得したオジエ。しかし競技後の車検で、ギヤボックスの重量が規定を下回っている可能性があるとされ、追加調査が行われていた。
調査は、WRCのテクニカル・デリゲートを務めるジェローム・トゥケが主導。オジエ擁するMスポーツも、トゥケに全面的に協力していた。
この調査では、ラリー・メキシコで使われたギヤボックスと、シーズン開幕前にMスポーツがFIAに提出したギヤボックスを比較する形で進められたという。
その結果、トゥケはギヤボックスに規定違反はなかったと判断。ラリー・メキシコのスチュワートも「3月20日付けで、FIAテクニカル・デリゲートから調査報告を受け取った」との声明文を発表している。
「報告書には、FIAが再調査を行った結果、ラリー・メキシコで使用されたギヤボックスとホモロゲーションを受けたギヤボックスを比較し、レギュレーションに適合していると確認したと記されている」
「この件に対し我々は、これ以上の行動は起こさないと決定した」
仮にオジエがラリー・メキシコで失格裁定を受けていた場合、オジエは同ラリーで得た22ポイントを失い、ランキング3番手に後退。
代わってヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)が首位に、オット・タナク(フォード・フィエスタWRC)が2番手に浮上する形になっていた。