WEC世界耐久選手権のLMP2クラスに参戦するマノーに、元F1ドライバーのジャン-エリック・ベルニュが加入した。
2011~14年までトロロッソからF1に参戦、2017年はテチーターからフォーミュラEに参戦しているベルニュ。これまでドバイ24時間耐久レースへの参戦経験はあるが、それを除けばスポーツカーカテゴリーへの参戦は今回が初めてとなる。
なお、ベルニュはフォーミュラEと日程が重複している第4戦ニュルブルクリンクを除いた、WEC8戦に出場する見込み。
今季、マノーは2台のオレカ07・ギブソンを投入し、CEFCマノーTRSレーシングとして出場する。ドライバーにはベルニュのほか、サイモン・トラマー、トール・グレイブス、ジョナサン・ハーシー、ロベルト・ゴンザレスとの契約済みだが、残る1名については未定のまま。
2015年シーズン初めには、トヨタのLMP1トライアウトを受けているベルニュは「ここのところ、耐久レース、特にル・マン24時間には、これまでよりも強い関心を抱いてきた」と述べている。
「こんな素晴らしいチームで、新しい挑戦を始められるなんて、最高だよ」
■ベルニュにはF1時代から注目してきた、とマノー・ディレクター
マノーのスポーツディレクターであるグレアム・ロードンは、ベルニュとF1でライバル関係にあった時から注目していたと述べ、“とても才能のあるドライバー”だと表現している。
「彼はひとりのドライバーとして、そしてフランス人として、ル・マンの名声と重要性を理解している」とロードン。
「数年前にトヨタで得た経験から、スポーツカーレースとはどういったものなのか、充分に理解している」
現時点でマノーは2017年仕様のオレカをテストしていないが、ベルニュはフォーミュラE第4戦メキシコePrixとのバッティングから、4月1~2日のWEC“プロローグ”テストには参加できない。
ロードンは、チームがWEC“プロローグ”と4月16日の第1戦シルバーストンまでの間に、“シェイクダウンの時間を絞り出す”ことを狙っていることを明らかにした。
なお、マノーはブロンズドライバーであるグレーブスとゴンザレスとの契約について最終的な決定を下していないほか、近日中に6人目のドライバーとの契約を取りまとめる見込み。
ロードンは、6人目との契約を取りまとめた後、商業面よりもスポーツ面を重視した形でラインアップを確定させると説明した。