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“最強”ポロR WRCがベース。フォルクスワーゲン、世界ラリークロス用新型ポロGTi公開

2017年03月21日 16:51  AUTOSPORT web

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PSRXフォルクスワーゲン・ワールドRXスウェーデンが投入する新型ポロGTi RX
WorldRX世界ラリークロス選手権に参戦するフォルクスワーゲン・モータースポーツとペター・ソルベルグが、2017年シーズンに投入する新型フォルクスワーゲン・ポロGTi RXをお披露目した。

 2014~15年と2年連続でWorldRXのシリーズチャンピオンに輝いたソルベルグ。今季は、昨年マティアス・エクストロームに奪われた王座奪還を目指すことになる。

 そんな2017年シーズンに向けて、ソルベルグはフォルクスワーゲン・モータースポーツとのパートナーシップを締結。チームメイトにヨハン・クリストファーソンを迎え、新たにPSRXフォルクスワーゲン・ワールドRXスウェーデンとして参戦する。

 ソルベルグが乗り込む新型ポロGTi RXは、WRC世界ラリー選手権で圧倒的な強さを誇ったフォルクスワーゲン・ポロR WRCをラリークロス用に改造したもの。ドイツ・ハノーファーにあるフォルクスワーゲンの拠点で製作されたという。

 スウェーデン・ストックホルムで行われたラウンチイベントに登場したソルベルグは「マシンをお披露目できて、心から興奮している」と語る。

「本当にハードワークだった。披露したマシンは完璧に見えると思うけど、ここに至るまで、ハノーファーのチームは全力を注いでくれた」

「彼らの情熱には感銘を受けたよ」

「ラリークロス以外のカテゴリーやほかのチームからの誘いも受けたけど、僕は頑固な性格でね。今回のような形でチームやシリーズに関わりたいと思っていたんだ」

「マシンの外観がアグレッシブなものに仕上がったことにも満足している。ライバルたちを怖がらせるような見た目にしたかったからね」

 なお、今シーズンはフォルクスワーゲンのWorldRXプロジェクトでマネージャーを担当するファルビス・バン・エルトフェルデが、ソルベルグのエンジニアを務める。
■ポロGTi RXは「ラリークロスの規定に適合したWRカー」

 フォルクスワーゲン・モータースポーツのテクニカルディレクター、フランソワ-クサビエ・ドゥメゾンは、新型ポロGTi RXにWRCとGRCグローバル・ラリークロスで培った技術を活用したと明かした。

「3カ月半で、ここまでたどり着いた。だから、とくに革新的なことはしていない」とドゥメゾン。

「我々が2014年から使用していて熟知しているポロR WRCをベースにした。つまり、このマシンはラリークロスの規定に適合したWRカーと呼べるわけだ」

「ただし、トランスミッションと冷却系はラリークロス独自のものが必要だったし、エンジンについては、GRCで(フォルクスワーゲン・ビートルに)使っているものを流用した」