レース後半を支配するも惜しくも3位フィニッシュとなったカイル・ブッシュ(#18) 2017年3月21日
トヨタ自動車株式会社
モータースポーツマーケティング部
モンスターエナジー・NASCARカップ・シリーズ第4戦フェニックス
カイル・ブッシュが首位を争うも3位
“トヨタ・カムリ”は4台がトップ10フィニッシュ
砂漠の中のフェニックスで行われたNASCAR第4戦では、カイル・ブッシュが後半戦を支配するも、終了直前のイエローコーションでポジションを落とし、3位フィニッシュ。
ルーキーの2名が初となるトップ10フィニッシュを果たした。エクスフィニティ・シリーズではエリック・ジョーンズが3位に入った。
Monster Energy NASCAR CUP SERIES
第4戦 Camping World 500
開催日:3月19日
カイル・ブッシュが首位を争うも3位
“トヨタ・カムリ”は4台がトップ10フィニッシュ
3月19日(日)、米国南西部アリゾナ州エイボンデールのフェニックス・インターナショナル・レースウェイでモンスターエナジー・NASCARカップ・シリーズ第4戦『Camping World 500』が開催された。
米国東部での開幕2戦のあと、西部へと舞台を移しての3連戦の2戦目となるフェニックスは、アリゾナ州の砂漠の中に位置し、50年以上の歴史を持つ1マイルコース。
1マイルオーバルながら、バンク角が浅く、滑りやすいコース。2012年にデニー・ハムリンが勝利を挙げている。
19日(日)好天の下、午後12時48分に1マイルオーバルを75周、75周、162周の3ステージ合計312周(312マイル:約500km)して競われる決勝レースがスタート。序盤、9番手スタートのカイル・ブッシュがトヨタ勢を引っ張り、ステージ1は6位でフィニッシュ。
ステージ2でもカイル・ブッシュが上位を争うなか、スタート前に許可されていないタイヤ交換のペナルティで最後尾スタートとなっていたハムリンが徐々にポジションをアップし、124周目にはトップ10へと浮上。ステージ2を9位で終えた。
また、8番手スタートからトップ10前後で着実な走行を続けた20歳のルーキー、エリック・ジョーンズがステージ2を7位フィニッシュ。カイル・ブッシュはトップ5争いを続け、ステージ2も3位と好位置でポイントを獲得した。
ステージ3を3位でスタートしたカイル・ブッシュは189周目に2位へ浮上。その直後、191周目に15位を走行していたマット・ケンゼスがタイヤバーストに見舞われ、ターン4立ち上がりの壁に激しくクラッシュ。
ケンゼスは無事だったが、レースはここで終えることとなってしまった。
このクラッシュにより出されたイエローコーションで、全車ピットへ向かい、素早いピット作業に助けられたカイル・ブッシュが首位に浮上。再スタートも決めると、後続を引き離し独走態勢となった。
首位を行くカイル・ブッシュは終盤、2位に3秒近い大差をつけ、そのまま逃げ切るかと思われたが、残り6周というところでクラッシュ車両によりイエローコーション。レースは延長され、最後の2周“オーバータイム”で決されることとなった。
最後のスプリント勝負へ向け、首位カイル・ブッシュを含む大半の車両がピットへと向かったが、クラッチトラブルに見舞われ、ピットインするとタイムをロスすると判断したマーティン・トゥルーエクス・Jr.を含む3台がピットインせず。トゥルーエクス・Jr.が3位、カイル・ブッシュ5位で残り2周の再スタート。
カイル・ブッシュは前走車がやや出遅れたために行き場を失い、得意のスタートダッシュを決められず、大きくインにラインを切って逆転を目指したが、残り周回は少なく、3位まで追い上げたところでチェッカー。
この日最多の114周にわたって首位を走行し、終盤を支配したカイル・ブッシュだったが、惜しくも3位フィニッシュとなった。
最後の再スタートで好ダッシュを見せ順位を上げたダニエル・スアレツが7位、エリック・ジョーンズが8位に入り、今季からフル参戦を果たした2人のルーキーが共にカップ・シリーズで初となるトップ10フィニッシュを果たした。
ステージ3でもタイヤのパンクで予定外のピットインを強いられ順位を落としたハムリンが、2度にわたる追い上げで10位フィニッシュ。トヨタ勢は4台がトップ10フィニッシュとなった。
トゥルーエクス・Jr.もクラッチトラブルを抱えながら11位でチェッカーを受け、トヨタ勢最上位のランキング4位の座を守った。
次戦第5戦は3月26日(日)、米国西部カリフォルニア州フォンタナのオートクラブ・スピードウェイで行われる。
ドライバー カイル・ブッシュ:
「3位というのは素晴らしい結果だ。序盤はややコース内の混雑のなかで苦戦したが、チームが素晴らしい調整をしてくれたおかげで、後半は素晴らしい“トヨタ・カムリ”に仕上がった」
「最後のピットでは混み合うなかでひとつポジションを失った。もしコースに残っていたのが2台だったらアウト側のラインで違う結果になっていたと思う」
「不運だったが、これもレースだ。全体的に見れば満足行くレースだったし、次戦に繋がると思う」
NASCAR XFINITY SERIES
第4戦 DC Solar 200
開催日:3月18日
エリック・ジョーンズが3位フィニッシュ
3月18日(土)にNASCARエクスフィニティ・シリーズの第4戦『DC Solar 200』がフェニックス・インターナショナル・レースウェイで開催された。
エクスフィニティ・シリーズのフェニックス戦は年に2戦行われるが、昨年は両レースをカイル・ブッシュが制し、2015年秋の大会から3連勝中。
ただ、今大会はカイル・ブッシュは出場せず、カップ・シリーズに今季よりルーキーとしてフル参戦しているエリック・ジョーンズとダニエル・スアレツが出場。
今季エクスフィニティ・シリーズフル参戦のマット・ティフトと共に勝利を目指した。
18日(土)晴れ渡り、気温も30度を超える暑さのなか、午後1時17分に1マイルオーバルを60周、60周、80周の3ステージ計200周(200マイル:約320km)して競われる決勝レースがスタート。
34番手と後方スタートとなったスアレツは、5周目までに11台を抜いて23位へと大きくポジションアップを果たしたが、7周目にハーフスピンし壁に後部を軽くヒット。
このアクシデントでのダメージは軽微だったが、11周目にもスピンを喫したスアレツは壁に激しくクラッシュ。車体のダメージは大きく、ここでレースを終えることとなってしまった。
一方で最前列2番手スタートのエリック・ジョーンズはスタートと同時に首位を奪うと、60周中51周で首位を走りこのステージを支配し、ステージ1の勝者となった。
ティフトは最初のコーションでピットインし順位を落とすも追い上げ、ステージ1は13位でフィニッシュしたが、ステージ2が始まって間もない84周目に他車と接触。ダメージは大きなものでは無かったが、ピットでの修復を余儀なくされ、22位へと後退。
エリック・ジョーンズはハンドリングに苦しみながらもトップ5をキープし、ステージ2を5位で終えた。
ステージ3ではエリック・ジョーンズがポジションを上げ首位争いを展開。残り11周というところクラッシュ車両によりレースは赤旗中断。再開後、残り4周での再スタートが切られると、エリック・ジョーンズは最前列イン側、2番手から再スタートを切り、最後の逆転を狙ったが惜しくも叶わず、3位でフィニッシュ。追い上げたティフトは12位でレースを終えた。
次戦第5戦は3月25日(土)、オートクラブ・スピードウェイで行われる。
ドライバー エリック・ジョーンズ:
「(最後のタイヤ2本交換は)正しい選択だったと思う。あの時点では、ポジションを落とさずに最後の戦いに臨むことが重要だった。今日は再スタートで何度も順位を落とし、追い上げを強いられた」
「ステージ1は良かったが、その後徐々にペースが落ちていった感じだった。とはいえ我々の“トヨタ・カムリ”は速かった。ただ、7号車(ジャスティン・アルゲイヤー:シボレー)を破るには十分ではなかった」
「もう少し改善が必要だが、我々のエクスフィニティでのプログラムは毎週着実に進歩している」