メルセデスF1の最新スペックのパワーユニットは信頼性の懸念を抱えているとの噂もあるが、同チームはこれを否定、開幕戦オーストラリアGPにおいて最新スペックを投入する予定であることを認めた。
バルセロナでの合同テスト以来、メルセデスはクランクシャフトに潜在的な問題を抱えていると憶測されており、これによって最新型パワーユニットの投入が遅れるとの見方もあった。しかしメルセデス上層部のあるメンバーはこれを否定。ワークスチームだけでなく、フォース・インディア、ウイリアムズといったカスタマーチームにも、ルイス・ハミルトンとバルテリ・ボッタスが2度目のテストで評価を行ったアップデート版を、計画どおりに投入するという。
メルセデスは今シーズンに向けてパワーユニットに大きな変更を施しており、ダイナモ上では70bhpの向上を達成したとの噂もあるが、テストでのパフォーマンスからは、これは実証されていないように思われる。
ただ、バルセロナでのメルセデスは、エンジンをより保守的なモードで使用していた可能性がある。それによって実験的パーツを試したり、実戦投入が必要であるとの確信を持っていないコンポーネントの管理を行っていたという説があるのだ。
F1のエンジントークン制度は今季から廃止され、投入される新たなパワーユニットには大きなアップデートを施すことが可能になった。現状では搭載できないものについても、シーズンが進んでから導入することができる。
テスト期間中、メルセデスが保守的なモードで走行を行っていたとすれば、全日程でパワーユニットを1基しか使わなかったフェラーリが優位に立っているように見えたことについて説明がつく。そうであれば、メルボルンで状況が変わる可能性があるということになる。
一方で、メルセデスは現段階でエンジンをフルパワーで使用することに完全なる自信を持っていないのかもしれない。その場合、数レースは彼らの最大のポテンシャルが見られないこともあり得る。