LMcorsaレースレポート:
SUPER GT第1回公式テスト・岡山国際サーキット
LM corsa Super GT, Racing Reports 2017 Vol.1
Official Test:OKAYAMA INTERNATIONAL CIRCUIT. 2017/03/18-19
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今年第1回目となるAUTOBACS SUPER GTシリーズの公式テストが 3月18~19日に岡山国際サーキットで行われた。
今シーズンも我がチームは昨年までと同様、LEXUS RC F GT3を使用することになったが、車両自体は一新された全くのブランニューカー。
先頃シェイクダウンテストを行い、その後何度かプライベートテストを実施してきたが、今回の公式テストが新型車両「SYNTIUM LMcorsa RC F GT3」にとっては初の本格的なテスト走行となる。
当日のメニューとしては、3週間後に迫った開幕戦に向けてのタイヤ選びが最大のものとなる訳だが、シェイクダウンしてまだ走行マイレージを稼げていない状況では、クルマの基本セットの方向性を見極めることも重要なミッションだ。
新型車両は昨年使用していたモデルから一新、最新のGT3車両に相応しいハイレベルなスペックで仕上げられており、飯田章と吉本大樹、ふたりのドライバーもこれまでのテストで明らかな手応えをつかんでいたようだ。
ただし、良い手応えがあったからといって、その場に留まっていたならレースでは敗北を意味する。さらなる高みを目指して、新たなトライへのチャレンジも、今回は行われることになっていた。
初日となった18日、チームはその新たなチャレンジ──クルマの基本的なセットアップに関して、これまでとは違ったアプローチ、つまりより高いレベルに到達できるであろう基本セットをトライすることになったのだ。
ただし、結果的にはこのチャレンジは、実を結ぶまでには至らなかった。
新しい、そしてチャレンジングなタイヤを選び、これまでとは別のセットアップをトライしたのだが、限られた時間の中ではバランスよく合わせ込むことができなかったのだ。
もっともっと充分な時間があれば、このチャレンジを続けて成功へと導くことも可能なはずだが、レースは決して待ってはくれない。そこで公式テスト2日目となる19日には、これまでのプライベートテストで好感触を得ていたセットに戻し、基準となるタイヤとの合わせ込みを進めて行くことになった。
イニシャル(基準)に戻すというのはレースにおいてとても大事な判断だ。そして、それが可能になったことも大きな進歩といっていいだろう。
そう、「SYNTIUM LMcorsa RC F GT3」は、決断すればすぐにイニシャルに戻すことができるようになっている。
これもFIA-GT3カテゴリーのレーシングカーとして大きく進化した一例だ。
また、信頼性が飛躍的に向上したのも事実。
シェイクダウンから何度かのプライベートテスト、そして今回の公式テスト初日の2時間のセッション2回を通じて、ここまで大きなトラブルは皆無で、多くの走行マイレージを稼ぐことができたのもことも心強い限りだ。
初日結果
1回目 1分27秒711 (16周目/36周)/クラス23位
2回目 1分28秒496 ( 4周目/30周)/クラス30位