プジョーの元ワークスドライバーであるニコラス・ミナシアンが、イギリスに拠点を置くLMP2チーム、ドラゴンスピードのスポーツディレクターに就任した。
現在、44歳のミナシアンは、“ビジネス開発担当スポーツディレクター”の肩書きでチームへ加入。2017年はル・マン24時間耐久レースとELMSヨーロピアン・ル・マンシリーズへ参戦する同チームで、幅広い役割をこなすという。
昨年のセブリング12時間にドラゴンスピードから参戦したミナシアンはチームのリザーブドライバーを務めながら、レギュラードライバーをサポート。また、スポーツカーレース界での人脈を活かし、将来のビジネスチャンスを開拓していく。
イギリスF3選手権の優勝経験であるエルトン・ジュリアンが創設したドラゴンスピードは、ロシアのGドライブ・レーシングと協業。今季は参戦体制を2台に拡充する。
「チームのスポーツ面を担当することで自由裁量権を持つことができ、多くの方法でチームに貢献できる」とミナシアン。
「ドライバーたちとの仕事を楽しんでいるし、オフシーズン中にエルトンと2台目のマシンに必要なクルー探しも楽しみながらできたよ」
またジュリアンも「今シーズンの参戦体制を2台に拡大したので、ニック(ニコラ)の見解がぜひとも必要だった」と付け加えた。
「ドライバーたちと行う仕事についてだけではなく、私とともにチームのビジネス面を構築することもね」
ミナシアンは、これまで通算17回ル・マン24時間へ参戦。2008年にはプジョー908 HDiで2位表彰台を獲得している。
しかし、近年はドライバーとしての活動を縮小させており、今回ドラゴンスピードでの新職を引き受けたのも、そのひとつとみられる。
また、ドラゴンスピードは今シーズンのELMSラインアップを決定。Gドライブとのタッグで走らせる22号車オレカ07・ギブソンはメモ・ロハスと平川亮に21歳のレオ・ルーセルを加えた3名体制。
10スター・ドラゴンスピードとして投入する21号車はニコラ・ラピエール、ベン・ヘンリー、ヘンリク・ヘドマンといったラインアップだ。